ビジネス

2022.02.04

裸が生み出す創造力。社交の武器としての「サ道」のススメ


私にとってサウナ時間は、いまや完全に社交の機会と化している。私だけでなく、多くのビジネスマンがサウナを社交に活用している。いったいなぜ「サウナ」なのか?

上下関係のない、究極の平等社会


ビジネスシーンに急に台頭してきた、このサウナという文化。ゴルフやマージャンとのいちばんの違いは、とにかくその平等性だろう。年上も年下も会長職も学生も平等に、同じ熱を感じ、同じ水の冷たさを感じ、同じ外気でととのう。また、基本的にそこまで高額なものではないので誰でもエントリーしやすく、そして上手い下手の概念が存在しない。勝ちも負けもないのだ。さらに、裸であることから心理的なバリアが取っ払われやすい。

加えて、「ととのった」状態は究極に頭がさえた状態になるため、サウナ後に一緒にご飯を食べながらするビジネスの話は、とても有意義な話になる。すでに裸の付き合い済みなので、普段しづらいような相談だってしやすくなるものだ。

頭が最高にクリエイティブになれて、相手との心のバリアのない状態。「今度サウナ行きませんか?」となるのも頷ける。

実はそんな今日も、仕事関連の友人とサ旅(サウナを目的にした旅行)で熊本に来ている。全国でも有名な「湯らっくす」を堪能した後、地元サウナーに教えてもらった「あがんなっせ」のサウナの素晴らしい外気浴体験に感動しつつ、一足先にリラックススペースで彼らがサウナから出てくるのを待ちながら、ととのった頭で執筆しているいまである。


なかやま・りょうたろう◎マクアケ代表取締役社長。サイバーエージェントを経て2013年にマクアケを創業し、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」をリリース。19年12月東証マザーズに上場した。

文=中山亮太郎 イラストレーション=岡村亮太

この記事は 「Forbes JAPAN No.091 2022年月3号(2022/1/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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