ビジネス

2022.02.04 17:00

裸が生み出す創造力。社交の武器としての「サ道」のススメ

ビジネスシーンで、なぜサウナがこれほどもてはやされるのか。「サ道」をたしなむマクアケ創業者がその魅力を説く。


新語・流行語大賞にサウナ用語の「ととのう」がノミネートされるまでに成長した、サウナ文化。テレビで人気芸人が、当たり前のように「ととのう」という言葉を冗談として使っている風景に驚いている。

そんな私も、いわゆるサウナーである。きっかけは2015年。現在のサウナブームの火付け役となった「サウナ師匠」ことTTNE代表の秋山大輔と、同じく当時すでにサウナー化していたクリエイター(東京パラリンピック閉会式の総合演出が記憶に新しい)の小橋賢児から2人がかりで、数時間にわたり滔々とサウナのよさを語られ、試しに赤坂の「サウナ・リゾートオリエンタル」に行ったところ、まんまと「ととのった」。

その後のブーム到来は皆さんもご存じの通りだが、サウナは東京のビジネスマンを中心に広がったことで、ビジネスにおける効能と絡めて語られることが多い。取りつかれたようにサウナ哲学を語り合う姿を目にした人もいるのではないだろうか。

サウナの効能自体は、全国の無数のサウナーが感覚的にも医学的にもそのよさを説いているので、ぜひそういった記述を見ていただければと思う。ここでは、サウナのビジネスにおける社交効果について考察してみたい。

私の周りでは、昭和平成時代の「ゴルフ行きませんか?」という仕事の付き合いの慣習が、もはやその令和時代版とも言えようか、「サウナ行きませんか?」になっている。実際に私自身、月に1回は、仕事関連で誰かとサウナに行っている。「○○さんを紹介したいからサウナに行きませんか?」などの誘いはしょっちゅうだ。

先日も錦糸町の話題のルーフトップサウナ「THE 錦糸町」で、サウナ好きの先輩経営者から、上場企業のCFOとVCを紹介されたばかりだ。とてもよい出会いだった。信じられないかもしれないが、サウナ室の中が待ち合わせ場所で、「はじめまして」の挨拶が真っ裸ということも珍しくない。サウナで出会った人間がマクアケ社に入社してきたこともある。
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文=中山亮太郎 イラストレーション=岡村亮太

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