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2022.02.01 08:00

もしレオナルド・ダ・ヴィンチがマーケティング責任者だったら?

レオナルド・ダ・ヴィンチ像 / Getty Images

レオナルド・ダ・ヴィンチ像 / Getty Images

イタリア・ルネサンス期の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチが残したメモやスケッチの具体的な数ははっきりせず、2万~2万8000ページほどとも推定されている。
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ダ・ヴィンチのスケッチには、哲学から地学までさまざまな分野の分析が織り込まれている。その中には、堅実な戦略が生む力や、デジタル革命の時代でも人間の本質は変わらないことを、マーケターに思い出させてくれるものもある。

以下に、ダ・ヴィンチが残した思考から、マーケティングの役に立つ4つの考え方を紹介する。

「涙は心が流すもので、脳が流すものではない」


この言葉は、どのようなサービスや商品であっても、また購入者がどれほど博識だったり洗練されたりした人であっても、人は理性ではなく感情で購入の決断を下すことを思い出させてくれる。
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そのためマーケターは常に、まず行動を取るべき感情的な理由を提示した上で、その感情的なメッセージを事実(理性的な理由)で補強するべきだ。

この順番を逆にしてしまうと、相手とのすれ違いが生じ、潜在顧客は離れていってしまう。

「簡潔さは究極の洗練」


マーケティングコンテンツは、全て簡潔にすべきだ。それには、言葉や文章、構造が含まれる。複雑なメリットを並べたてず、簡略化しよう。売り込むものは一度につき一つにとどめる必要がある。

文や段落は短く、分かりやすくしよう。ヘッドラインでは、焦点を当てるメッセージを一つに絞り、潜在顧客の関心をつかむこと。

「人が最もだまされるものは、自分自身の意見だ」


今の世の中にはデータがあふれているが、それでも臆測の危うさが減っているとは断言できない。マーケティングデータの解釈と分析は、今でも主観に左右される。

マーケティングの技術とプロセスでは、特に戦略に関する議論が紛糾しがちだ。マーケティングの仕事は、既存の願望を一つの商品に向けること。このプロセスを始める際には、潜在顧客に新たな意見を植え付けるのではなく、相手の意見を認め、それに賛同することが最善策となることが多い。

この段階さえクリアできれば、マーケティングのメッセージに触れた潜在顧客は製品のメリットを考えることが促され、うまくいけば行動につながる。
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編集=遠藤宗生

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