エアフォース1が高額落札、オークションで高まるスニーカー人気

Marc Dimov/Patrick McMullan via Getty Images

2021年11月10日、一足のナイキの「エアフォース1」が、オークションにて11万3400ドルで落札された。エアフォース1スニーカーの落札額としては史上最高額だ。

このスニーカーは、2004年から2011年まで放映され、2015年には映画化もされたTVドラマシリーズ『アントラージュ★オレたちのハリウッド』に登場したフィクション上のスニーカーを模したものだった。

エジプトのヒエログリフに着想を得た金と黒のデザインが特徴的な「Gold Fukijama Air Force 1 Lows」は、ナイキと、スニーカーショップ「Undefeated(アンディフィーテッド)」が、2006年に『アントラージュ』を記念してコラボレーションしたうちの一部だ。

オークションハウスのサザビーズによれば、このコラボレーションでは、アントラージュのキャストのためのスニーカーが制作され、それぞれにユニークな特徴があるという。

今回落札されたスニーカーは、フキジャマ(Fukijama)という名の架空のアーティストが制作したとされるエアフォース1の希少モデルを模してつくられている。アントラージュの登場人物のひとりで、ジェリー・フェレーラ演じるサルバトーレ・“タートル”・アサンテは、エピソード「老プロデューサーの帰還(What About Bob?)」のなかで、丸一日を費やしてこのスニーカーを捜索する。

番組のなかでは、エイドリアン・グレニアー演じるヴィンス・チェイスが、タートルのためにこのスニーカーを2万ドルで購入する。2021年3月にも、このエピソードにインスパイアされたスニーカーが、こちらもサザビーズのオークションにて、8万8200ドルで落札された。

通常のエアフォース1モデルは、90ドルで販売されている。今回11万3400ドルで落札されたスペシャルエディションのスニーカーは、アントラージュをテーマにしたオークションの一環として売りに出されたものだ。このオークションでは、それ以外にも6足のナイキのスニーカーを扱っている。

高級品オークションでは、ここ1年でスニーカーの売上が爆発しており、本来は運動靴であるスニーカーが、贅沢な収集品の地位を獲得している。とりわけ、音楽界のスターやプロのアスリートが履いていたものには高い値がつく傾向がある。

これまでにオークションで落札された史上最高額のスニーカーは、ラッパーのカニエ・ウェストが2008年グラミー賞で着用した「エアイージー」の最初のプロトタイプだ。このスニーカーは、4月に180万ドルで落札された。10月には、バスケットボール界のスター、マイケル・ジョーダンがNBAのルーキーシーズンで着用していたナイキの「エアシップ」が、史上2位の約150万ドルで落札された。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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