中国スマホ市場 アップルと小米が躍進 サムスンは50%減

Photo by Zhang Peng/LightRocket via Getty Images



中国の旺盛なスマホ需要は、永遠に続くものではなかった。中国では、従来型の携帯電話からスマホへの買い替え需要が一段落。大半のユーザーはキャリアと長期契約を行っていることにより、最新機種へのアップグレード周期も長期化している。

そんな中、市場調査会社IDCは、中国のスマホ市場の成長率が、過去6年間で初めて前年を下回ったという調査結果を公表した。2015年第一四半期の中国におけるスマホの総出荷台数は、前年比4%減の9,880万台だった。

中国のスマホ市場を数年前から観察してきた者であれば、この数字は驚くべきものではない。出荷台数の成長率は毎年着実に減少しており、2013年前半には前年比120%だったものが、一年後には30%になり、直近では4%減となった。

「中国のスマホ市場は急速に飽和状態に向かっている」とIDC中国支社のKitty Fok氏は話す。

「中国は新興市場だと捉えられがちだが、現実は違う。アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本などの成熟市場と同様に、今日中国で売られている携帯電話の大半はスマホだ」と同氏は言う。

今後の市場の成長の鍵は、既存ユーザーらの買い替え需要にかかっている。IDCのレポートは、中国人消費者の移り気なブランド選好が、メーカー間の勝ち負けを鮮明にしたことを示す。

主な勝ち組はApple、Xiaomi、Huawei。iPhoneの出荷台数は、第一四半期で前年比62.1%増だった。XiaomiとHuaweiの出荷台数もそれぞれ42.3%、39.7%増えた。

一方、出荷台数が最も減少したのはSamsungとLenovo。Samsungは前年比53.0%減、Lenovoは同22.1%減だった。

文=パーミー・オルソン(Forbes)/ 編集=上田裕資

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