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英スコットランド自治政府が、週休3日制の試験導入計画を発表した。従業員の労働時間は20%削減されるが、賃金は据え置かれる。

この決定は、与党スコットランド国民党(SNP)が掲げていた選挙公約に基づいたもの。試験プログラムには1000万ポンド(約15億円)の予算が確保された。

スコットランド政府は、住民の80%が週休3日制導入に賛同していることが最近の世論調査で示されたと指摘。調査対象者らは賛成する理由として、週休3日制が自分の健康と幸福度を大いに高めると回答した。スコットランド政府はまた、アイスランド、ニュージーランド、日本などでの成功例も導入の理由として挙げている。

週休3日制は、これまで他の国々や企業で試験されてきた。スペインも、週休3日制の試験を発表。今後3年にわたり、賃金カットのない週32時間勤務を導入することを決めた。スペインの試験ではスコットランドと同様、雇用者のリスクを低減するため、週休3日制への移行で生じる賃金の差額を政府が補助する。

日本もスペインの後に続き週休3日制の導入を検討しており、政府がこれを推進している。日本には、休みをほとんど取らずに長時間働くことが常態化している米国と同じかそれ以上の長時間労働文化があることを考えると、これは少々驚きだ。

日本マイクロソフトは以前、「ワークライフチョイス チャレンジ 2019 夏」と銘打った働き方改革プロジェクトを試験的に行った。同社は従業員2300人に対し、「仕事や生活の事情や状況に応じた多様で柔軟な働き方を、自らが選択できる環境」を提供。その目的は、勤務時間を短縮することで生産性と士気が向上するかを見極めることだった。結果は非常に好ましいもので、従業員の満足度は上がり、生産性も40%向上した。

スコットランドは、週休3日制を試験する大きな動機になったものとして、アイスランドでの成功例を挙げている。同国では最近、労働者全体の1%以上にあたる2500人の従業員を対象に、勤務日数の短縮が生産性と満足度の向上に繋がるかどうかが試験された。対象の職種はさまざまで、2015〜19年の期間で、賃金をカットすることなく週の勤務時間が35~36時間に短縮された。

非常に良好な試験結果に基づき、アイスランドの労働組合は勤務時間の短縮を企業側と交渉。労働人口の90%近くが勤務時間短縮やその他の便宜を享受するという大きな変化が起きた。労働者のストレスや燃え尽き症候群が軽減され、ワークライフ・バランスが改善されたのだ。

米国でも最近、民主党のマーク・タカノ下院議員が、週の標準勤務時間を40時間から32時間へ短縮する法案を提出している。

編集=遠藤宗生

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