サーキュラーエコノミーは、ウェディングケーキとドーナツで理解せよ!
かたや国際社会の理念、かたやそれを実現するための手段、と言ってしまえば違いは明白ではあるのですが、この機会にSDGsとサーキュラーエコノミーの関係性を改めて整理してみたいと思います。
SDGsとサーキュラーエコノミー、この2つの関係性を考える上で、2つの甘い洋菓子を思い起こしてみてください。ここですでにピンと来た人は、もうこの先を読まなくてもCEの理解度は十二分と思われます。「え、どうして?」と思われた方、引き続きお読み下さいませ。
まずは、SDGsの17目標を「環境(生物)」「社会」「経済」の3層に分けて、各目標の関係性を総合的に捉えたモデル「SDGsウェディングケーキ」。
3層構造のモデルがウェディングケーキのように見えるこのモデルは、ストックホルム・レジリエンス・センターのヨハン・ロックストローム氏らによって提唱されました。生態系が持続可能な形で維持されて初めて、私たち人間は社会活動を営み、さらにその土台があって経済活動を営めるのだということを象徴的に示したものです。
Azote Images for Stockholm Resilience Centre, Stockholm University
SDGsの各目標のうち、ウェディングケーキの最上部の「経済」に該当するのは目標8(働きがいも経済成長も)、目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、目標10(人や国の不平等をなくそう)、目標12(つくる責任 つかう責任)の4つ。なかでも、目標12にはターゲット12-2(天然資源の持続可能な管理および効率的な利用)や12-5(予防、削減、リサイクル、およびリユースにより廃棄物の排出量を大幅に削減)というサーキュラーエコノミーそのものの内容が明記されており、サーキュラーエコノミーがSDGsの達成に欠かせないことが理解できることでしょう。