I study technology disruption in individuals, companies and societies.

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2027年には、電気自動車の製造は、あらゆるセグメントで内燃機関自動車よりも安上がりになる──欧州の環境NGO「トランスポート・アンド・エンバイロメント(T&E)」が委託したブルームバーグNEFのリポートでは、そんな予測が示されている。その主な要因としては、電池価格の急激な低下と、メーカーの増加に伴う新たなモデルの登場が挙げられる。

電池の価格は現在、電気自動車の総価格の4分の1から5分の2ほどを占めているが、過去10年で88%下落しており、今後10年でさらに58%下がると見込まれている。現在、中価格帯の電気自動車の平均税込み価格は3万3300ユーロ(約443万円)ほど。それに対して、ディーゼル車またはガソリン車は1万8600ユーロだ。2026年には、電気自動車と内燃機関自動車の価格は、どちらも1万9000ユーロ前後になると予想されている。さらに2030年には、中価格帯の電気自動車の税込み価格が1万6300ユーロになる一方で、同様の内燃機関自動車の価格は1万9900ユーロになると見込まれる。しかもこの予想では、政府の奨励策は考慮されていない。

UBSの最新リポートをはじめとするそのほかのリポートでは、両者の価格が同等になるのは、それよりもさらに数年早い2024年とされており、それ以降は内燃機関自動車を購入する理由はほとんどなくなると指摘されている。

欧州では、自動車の総販売台数をもとに計算された排出量上限を超えると、自動車メーカーに対して重い罰金が科せられる。そのため各社は、電気自動車への移行に関して、とりわけ大きな利害を被ることになる。自動車業界では、年間販売総数における電気自動車の割合を増やすことが、そうした罰金を回避する唯一の道と目されている。

2025年までに内燃機関技術を完全に放棄すると発表したベントレーとジャガー・ランドローバーや、同じ目標の達成期限を2030年に設定しているボルボなどのブランドに加えて、米国市場では達成期限を先送りしているフォードなどの会社も、そうした方針が明らかに理にかなっている欧州市場に関しては、2030年という目標を定めている。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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