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Feature China/Barcroft Media via Getty Images

中国国家統計局(NBS)が2021年5月11日に発表した「2020年国勢調査」の結果から、中国の人口増加ペースがこれまでになく鈍化していることが明らかになった。

10年に1度行われる国勢調査は、2020年11月に行われた。一大事業である国勢調査の実施に際しては、およそ700万人の調査員が中国各地の家々を訪問し、データを収集した。

香港とマカオを除く総人口は14億1200万人で、2010年調査時の13億4000万人から増加している。人口の年平均増加率は、2000年から2010年までは0.57%だったが、過去10年は0.53%と鈍化した。

国家統計局の発表によれば、2020年の出生数は1200万人で、2019年の1465万人に比べて18%減となり、59年ぶりの低水準だった。女性が生涯に産む子どもの数の平均を示す合計特殊出生率は1.3人となり、人口を安定して維持するために必要な最低水準である約2.1人を下回っている。

国家統計局の寧吉喆(Ning Jizhe)局長は、出生率の減少は、中国の社会的・経済的な発展に起因すると述べた。国家が発展すると、教育を受ける機会の増加や、キャリアを含む優先順位の変更が大きな要因となって、出生率が低下する傾向がある。

アジア地域の他国ではそうした傾向が現れている。とりわけ顕著なのが日本と韓国で、ともに出生率がかなり低くなっている。日本では2005年以降、死者数が出生数を上回る傾向が続いており、韓国では2020年に初めて上回った。

中国は、賛否を呼んでいた「一人っ子政策」を2016年に廃止したが、それでも出生率は改善していない。今回の国勢調査では、中国で労働人口が減少傾向にあることが浮き彫りになった点も注目すべきだ。労働人口は、2010年時の国勢調査と比べて4000万人減少した。中国は、現在も8億8000万人という巨大な労働力を抱えてはいるものの、今後も減少が続けば、中国の経済政策に影響が及ぶのは必至だ。

中国の総人口の推移(国勢調査結果)

※香港、マカオを除く

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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