アップルは長年、iPhoneのメインカメラを重視し続けているにも関わらず、そのハードウェアの仕様は競合他社に大きく遅れをとってきた。しかし、この状況に変化が訪れる見通しだ。
アップル関連の確度の高いリーク情報で知られるミンチー・クオによると、2022年のiPhoneのフラッグシップモデルには、スマホの写真撮影を次のレベルに引き上げる、まったく新しい4800万画素のメインカメラが搭載されるという。
ニュースサイトMacRumorsは4月13日、次のようなクオのコメントを掲載した。
「ピクセルサイズについて言うと、iPhone 12が約1.7um(マイクロメートル)、iPhone 13が約2um、新型2H22 iPhone(2022年のモデル)が約1.25umとされている。我々は、新2H22 iPhoneが48MPのダイレクト出力と12MP(4セルのマージ出力モード)出力を同時にサポートする可能性があると考えている。12MP出力では、新しい2H22 iPhoneのCISピクセルサイズは約2.5umに増加し、これはiPhone 12およびiPhone 13よりも大幅に大きく、既存のアンドロイド端末より大きく、デジタルスチルカメラに近いものとなる。我々は、2H22 iPhoneのカメラのクオリティが、スマホのカメラを次の次元に引き上げると信じている」
これは、2022年のiPhoneに、現行のアンドロイドの上位機種で実績のある、ピクセルビニング技術(複数の画素を一つのピクセルとして扱うことで、1ピクセルあたりの受光面積を仮想的に大きくして、感度を上げる技術)を用いた、より大型のハイメガピクセルセンサーを採用されることを示唆している。
ただし、クオは、将来のiPhoneのカメラのピクセルサイズが1.25ミクロンと予想しているが、これは全ての既存のアンドロイド端末よりも大きい訳ではない。シャオミのMi 11 Ultraは、さらに大きな1.4ミクロンの画素を持ち、Dxomarkのカメラ性能ランキングで1位になっている。
しかし、新たなカメラがiPhoneの写真性能に世代交代をもたらす可能性は非常に高い。センサーの大型化による低照度性能の向上に加えて、解像度の向上により、現在のiPhoneの大きな弱点であるズーム性能も大幅に向上するだろう。
また、48メガピクセルでの撮影は、iPhoneの現在の限界である12メガピクセルをはるかに超える、1フレームあたり約33メガピクセルを必要とする8Kビデオの撮影にも道を開くことになる。
この画期的カメラの搭載により、iPhoneの撮影性能はRAW画像のクオリティの点で、中国メーカーのフラッグシップモデルに対抗できるものになりそうだ。