自分のアイデアは十分ではないのではないかと心配し、もっと時間をかけて考えれば改善すると考えるのも理解できるが、執着は時間と労力の無駄だ。ここでは、考え過ぎをやめるため覚えておくべき5つのことを紹介する。
1. 完璧主義は生産性を損ないかねない
教授らを対象としたダルハウジー大学の研究からは、完璧主義だと自己報告していた人は論文の発表数が少なく、ジャーナルで引用されることが同僚よりも少なかったことが分かった。完璧主義は生産性に影響するのだ。
「完璧さと生産性はどちらが重要か」と自問しよう。完璧さは、たとえ自分では完璧だと思える場合でも達成できないものだ。
完璧を目指すことは現実的ではなく、生産性や物事を効果的・効率的にこなす能力を損ねてしまいかねない。生産的・効果的になり成功する上で完璧主義者になる必要はない。
2. 自分は賢い存在だ
自分を信じよう。あなたはその仕事をこなす知性を持っているためその役割に採用されたのだ。考え過ぎる必要はない。自分や自分のアイデアを信じ、自信を持とう。
3. 人は間違いを犯すもの
人間のあなたは、仕事について真剣に考えていても間違いを犯すものだ。考え過ぎに時間と労力を浪費しないこと。
ただし、間違いを犯す可能性が常にあるからといって、きちんと努力することや仕事で最善を尽くすことを怠る言い訳にはならない。あなたは人間だが、同時に賢い存在だ。その知性を活用しよう。
4. 考え続けることで改善するアイデアは少ない
ブレーンストーミングを続ければ最初のアイデアより良いものが生まれると考えがちだ。しかし調査からは、これは間違っていて、人は自分のアイデアの独自性を過小評価していることが示唆されている。
成功を収める人はブレーンストーミングをするが、やり過ぎない。長時間ブレーンストーミングをした後に疲れ果てたことがあるかもしれない。それは、時間をかけても改善しなかったアイデアにエネルギーを消耗したことを示している可能性がある。考え過ぎはやめよう。
5. 時は金なり
ビジネスでは、時間は金と同じだ。あることにより多くの時間を使えば、他のことに使える時間が減る。正しい時間の使い方を心掛けよう。
仕事の成果物には、磨き上げるべきものもあれば十分程度でよいものもある。成功を収める人はその違いを心得ていて、それぞれの作業やプロジェクトに必要な努力や配慮の水準を見定めることができる。
考え過ぎはやり過ぎと同じで不要なものだ。完璧になりたいという衝動に抵抗し、自分は賢い存在であることを忘れず、それでも人間なので間違うこともあると覚えておこう。アイデアは時間をかけても良くなるとは限らず、時には金と同じ価値があることを意識すること。