「リモートワーク」をうまく活用できることが、これからの強みになる
米アマゾンでは今年の7月から段階的に出社を再開する予定です。しかし、それは必ずしも元通りがベストというわけではなく、リモートワークを1年間体験したことで感じたメリットもありました。
例えば、より多様で柔軟な働き方が実現したこと。
アマゾンは完全フレックスタイム制を採用しており、始業と終業の時間は決まっていないため、住んでいる地域や家族構成、集中できる時間の違いなどによって、自分で働く時間を決めることができます。
「リモートワークは勤怠管理が難しい」という意見をよく聞きますが、働く時間がそのまま成果に繋がる仕事ではないので、私はメンバーのインプットとアウトプットの双方にフォーカスして仕事をみるようにしています。この点において、リモートワーク下の方がインプットとアウトプットを把握しやすくなりました。
メンバーの仕事の進め方の特徴や働き方、コミュニケーションツールの好み(ビデオ通話、メール、チャット等)なども、リモートワークを通して、より理解できたように思います。
もちろん、イノベーションを生み出す等、直接会うことが大事な局面もあると思いますが、それ以上に、移動時間の短縮など時間を有意義に使えるほか、ロケーションの制約がなくなり多様性を包容しやすくなるというメリットも感じています。
今後、出社が再開したとしても、育児や介護、入院などさまざまなライフステージに合わせて「リモートワークができる」という選択肢をもっていることは、組織として大きな強みになるでしょう。
上記のポイントは、個々の社員が実践に努めるよりも、経営者、マネージャーがリーダーシップを発揮して組織的に仕組み化してこそ効果が出るものです。リモートワーク中にコミュニケーションが少なくなった、アイディアが出にくくなった、と感じている経営者、マネージャーの方は、ぜひこれらの視点を取り入れてみてください。
連載:「Follow your Heart ─日本人が世界で勝つ方法─」
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