Photo by James Devaney/GC Images

米連邦最高裁は8日、ドナルド・トランプ前大統領が昨年11月の大統領選後、ウィスコンシン州の投票結果の無効を求めた訴えを退けた。これにより、トランプ側が選挙後に起こした訴訟はすべて退けられた。選挙結果を覆そうとするトランプの法廷闘争はとどめを刺された格好だ。

トランプ側は裁判で、ウィスコンシン州当局は州議会の同意を得ず、無断で不在者投票を行ったとして、同州の選挙結果に異議を唱えていた。

トランプ側の弁護団は2月、裁判所への提出書類のなかで、トランプは2024年の大統領選に再出馬する可能性があり、ウィスコンシン州の訴訟は「次の大統領選に決定的な影響を与えうる重要な問題」を提起しているとして、この訴訟はなお妥当だと主張していた。

最高裁は8日、トランプ支持者の弁護士、リン・ウッドがジョージア州上院選をめぐり起こした訴えも退けた。ジョージア州の州務長官らを相手取ったこの訴訟で、ウッドは1月5日の上院選決選投票の実施を阻止しようとしていた。

トランプはウィスコンシン州の訴訟の中核的な主張を取り下げていない。2月に開催された保守派の集会でも、「あれ(不在者投票)は州議会を通していなかった。違法なものだ」と発言し、選挙は不正に操作されたと根拠を示さず主張した。

トランプやほかの共和党員は大統領選後、激戦州での選挙結果を覆そうと60件を超える訴訟を起こした。トランプやその側近は、保守派が多数派を占める最高裁はこの取り組みに理解を示すと信じていたが、逆にすべての訴訟が退けられる結果になった。

ウッドは大統領選後に自身が起こした訴訟をめぐって、アトランタの弁護士団体から追放されたほか、ジョージア州とアリゾナ州の州弁護士会による調査も受けており、結果によっては弁護士資格を剥奪される可能性もある。

編集=江戸伸禎

PICK UP

あなたにおすすめ