助けを求めることが楽になる5つの考え方

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「助けてもらえませんか?」──。これは、特に仕事では非常に言いにくい言葉だ。

誰しもこれまでのキャリアのどこかで、同僚に助けを求める電話やメールをしようとして緊張したり、不安で気分が悪くなったりしたことがあるはずだ。助けを求めることで、弱い人と思われたり、相手に負担をかけたり、あるいは無視されたりするのではないかと悩み、意気消沈してしまう。

自信を持つことが重視される世の中では、助けが必要だとか、自分だけでは全てを解決できないと宣言することは難しいかもしれない。助けを求めることで劣等感が生まれる場合はなおさらだ。

私は家族や友人、同僚、顧客から何度も助けを求められたことがある。愚痴を言っているわけではない。自分の中で「私には助けが必要だ」と認めること、さらにそれを誰かに伝えることは、非常に難しい。私は誰かに助けを求められると、その人が自分の弱みを見せられるほど私を信頼してくれていることを光栄に思う。

助けを求めることは恥じることではない。自分一人で解決する必要はないと気付くことで、気持ちが楽になることも多いだろう。以下に、助けを求めることが楽になる5つの考え方を紹介する。

1. 自分に少し甘くなる


完璧な人などいない。全ての分野でエキスパートになれる人はいないし、そうなる努力をすべきでもない。全てを自分一人でできないことを責めるのではなく、自分をいたわる気持ちを少し持つようにしよう。

もしあなたが友人や同僚から助けを求められたら、あきれた顔をして、相手を下に見るようになるだろうか? それとも喜んで協力するだろうか? 考え方を変え、自分は成長途中だと捉えて、自分自身に優しくなること。

2. 自分の成長につながると考える


あなたはキャリアで行き詰っていないだろうか? 自己成長が妨げられているのは、周囲から助けを得ていないためであることも多い。懸命にやっているのに自分への約束を果たせていないようなら、誰かの助けが必要かもしれない。

コーチやメンターなどのプロに相談し、協力を得ることで、早く目標に到達できるかもしれない。あなたの負担を一部共有することで、肩の荷が即座に下りるというボーナスもある。

3. 相手のためにもなる可能性を考える


私は過去に友人から、「助けを求めないと、周囲から協力の機会を奪うことになる」と忠告されたことがある。助けを求めることで自分勝手な人と思われることが不安な人は、そうした考え方を改めて、助けを求めることを無私の行為として捉えよう。大抵の人は、あなたが勇気を出して助けを求めてくれたことを光栄に思うし、協力することで大きな充実感を得られるだろう。

4. 周囲に対する見本となれる


無防備さを弱さではなく強さと考えることは、特にリーダーの立場にある人にとっては重要だ。勇気を出して助けを求め、無防備さを手本として見せれば、周囲に良い波及効果を与えられる。周囲に自分と同じことをしてよいのだと示すことで、オープンで協調的な文化や環境を作ることができるのだ。共感力のあるリーダーになることで、関係性やコミュニケーションを向上させ、信頼を構築できる。

5. 実践を重ねることで楽に


人はソーシャルメディアで見せる姿とは裏腹に、誰しもが不安や自己疑念、自分の弱点と格闘している。助けを求めることは弱さではなく、強さを示すものだ。助けを求めるには、勇気が必要だ。人は誰もがどこかで何らかの支援が必要であることを忘れずにいれば、助けを求めることが徐々に楽になり、前進できるはずだ。

編集=遠藤宗生

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