報告書は「過去10年の間に発生した紛争や危機は和らぎ始めたものの、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の結果として新たな緊張と先行き不安の波に置き換えられた」と結論づけている。
ただ、世界平和に影響する要因が時と共に変化する一方で、一貫して変わらないものがある。それは、過去12年間にわたり首位を守ってきたアイスランドの存在だ。米国は昨年と同じ121位となった。
ランキングでは、163カ国を対象に、平和度を最高の1から最低の5までの間で評価。上位10カ国の顔ぶれは昨年とさほど変わらなかった。
10位 スイス
犯罪発生率の低さから、1.366ポイントを獲得した。
9位 日本
殺人発生率の低さや、銃の購入が難しいこと、高速列車などの交通手段の整備により、1.36のスコアを獲得した。2019年からは2つ順位を上げている。
8位 チェコ
防衛費の低さと犯罪発生率の低さから1.337ポイントを獲得した。昨年からは順位を1つ下げている。
7位 シンガポール
国内外での対立の少なさと社会の治安水準が高いことから、スコアは1.321だった。
6位 カナダ
モントリオールなどのフレンドリーな都市があるカナダは1.298ポイントで上位に入った。
5位 デンマーク
デンマークの国民は、自分たちが幸せで安全だと考えている。スコアは1.283だった。
4位 オーストリア
オーストリアは選挙が平和に行われ、武器の輸入量が少ない。スコアは1.275だった。
3位 ポルトガル
安全性の高さから1.247のスコアを獲得した。
2位 ニュージーランド
国内での対立や暴力が非常に少ないニュージーランドは、1.198ポイントで2位となった。
1位 アイスランド
アイスランドは殺人発生率が低く、人口に占める刑務所収容人数が低く、テロ事件が少ないことから、1.078のポイントを獲得した。