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I study technology disruption in individuals, companies and societies.

Noam Galai/Getty Images

新型コロナウイルス流行の第2波が襲来し、収束の気配を見せない中、一部の業界では劇的な変化が起きることは明確となってきた。そのひとつが、観光業界だ。

新型ウイルス対策として講じられたロックダウン(都市封鎖)や移動制限により、観光業界は既に大打撃を受けているが、たとえ流行が収束したとしても、その後の見通しは同様に厳しくなるだろう。観光業界がどのように変わるかは誰も予測できないが、コロナによる影響を別にしても、交通機関の脱炭素化が喫緊に必要とされている問題がある。

ドイツなどでは、大気汚染につながる自動車や航空機などに代わる移動手段の利用を促すために、鉄道運賃を引き下げている。イージージェットのように、使用機体の大幅な小型化を計画する航空会社もある。観光業界はコロナ禍を乗り切ることができるだろうが、それには根本的な変化が必要とされる。

観光業界が完全に持続不可能なものであることは、経験豊富なアナリストから一般旅行者に至るまで誰もが知っていたことであり、私たちは今、その進化を逆行させる歴史的な機会を得ている。各企業は、有害なクルーズ船や航空輸送の全面的な見直しを含む長期的な改革の構想を立てている。航空会社が、無乗客の便を運航したり、「目的地のないフライト」を提供したりしている現状は、いったいどういうことなのか?

12年間積み上げてきた事業がわずか数カ月で崩れ去ったエアビーアンドビーなどもまた、事業内容の再考を強いられている。都心にあるアパートメントのオーナーたちは物件の形態を再び長期賃貸契約へと戻し、アムステルダムのように市中心部での民泊を禁じる都市も出ている状況の中で、エアビーアンドビーは新規株式公開(IPO)を検討している。

観光業がいずれ復活することは間違いないが、その形はこれまでとは全く異なり、より多くの責任や敬意を持ち、余計なものを排除し、持続可能性を重視するものになる。新型コロナウイルスは短期的な問題で、すぐに元の日常へ戻るなどと考えている企業は、現在の危機を無事に乗り切ることができないだろう。

編集=遠藤宗生

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