ビジネス

2022.03.12

ファーストクラスの乗客、機内持ち込み手荷物は「ビジネスバッグ1つ」?

連載「元ファーストクラスCAに聞く一流の共通点」サムネイルデザイン=高田尚弥

ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社)の著書もあり、人気記事『元ファーストクラスCAに聞く「機内で噂される一流の乗客」の共通点』の著者でもある清水裕美子氏に、ファーストクラスの乗客の機内での過ごし方を聞いた。清水氏は日本航空(JAL)の客室乗務員として国際線ビジネスクラス、ファーストクラスなどを含めて約5年乗務した経験を生かし、セミナー、メディアなどで活動するほか、シーエーメディアエージェンシー代表、All Aboutビューティー担当ガイドも務める。

清水氏のアドバイスから、長距離出張の達人はなぜ荷物が少ないか? について考えてみたい。


ファーストクラスのお客様の特徴として、荷物が少ないことが挙げられます。長距離路線であっても、スーツケースを持ち込まず、ビジネスバッグ1つだけという方も少なくありません。

もちろんスーツケースを持ち込まれる方もいらっしゃいますが、布製のスーツケースに中身がパンパンに詰め込まれて膨れ上がっているような方や、現地で買ったお土産があふれ出ている買い物袋を持っているような方はまず見かけたことがありません。

機内での過ごし方も持ち込む荷物も、しっかり計画し厳選されている印象です。

ここではそんなファーストクラスのお客様から学んだ、物を厳選することのメリットと物への向き合い方についてご紹介いたします。

荷物が少ないと見た目もスマートに


荷物の少なさは、見た目のスマートさにも直結します。重い荷物を引きずるように歩く姿や、肩にかけた鞄の重みでスーツの肩がズレてしまっているような姿、鞄の中をあさって探し物をしている姿からは、いくら良い洋服を身につけていてもどことなく日頃からの計画性のなさやだらしなさのようなものが滲み出てしまうものです。

ファーストクラスのお客様の荷物の扱いは、見ているこちらが気持ちよくなってしまうほどスマートです。飛行機にお乗りになると、必要なものだけをさっと取り出し、上の棚に荷物を収納されます。その際も鞄の中で探し物をしている様子もありません。

座席周りやシートポケットに置くものも、メガネや本、腕時計など限られているため、忘れ物が少ないのも特徴です。

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Getty Images

スーツケースを開かれている際には中身がチラッと見えてしまうこともあるのですが、整然と収納されていて、荷物が溢れるスーツケースの蓋を無理に閉めている様子などはまず見たことがありません。
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文=清水裕美子 編集=石井節子 サムネイルデザイン=高田尚弥

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