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億万長者への課税を求めるデモ(Spencer Platt/Getty Images)

米金融大手シティグループが発表した新たな報告書では、人種の不平等により米経済に過去20年間で16兆ドル(約1700兆円)という巨額の損失がもたらされたと推定された。また、給与格差を埋めることができなかったことで、国内総生産(GDP)には最大12兆ドル(約1300兆円)の損失があったとの推定だ。

シティグループの計算によると、黒人の起業家に公平で平等な貸付を行えば13兆ドル(約1400兆円)の売り上げがもたらされ、黒人の人種的な給与格差がなくなればさらに2兆7000億ドル(約290兆円)の効果がある。

また、住宅融資を活用できる機会が2000年以降改善されていれば、約77万人の黒人が住宅所有者になれた可能性があり、その場合は経済に2180億ドル(約23兆円)が追加で生まれた可能性がある。また、教育の機会の改善により生涯収入は1130億ドル(約12兆円)改善されたかもしれない。

報告書では、人種の不平等が衝撃的な水準であることが明らかになった。シティグループによると、パンデミック(世界的大流行)により状況は悪化している。しかし、給与格差が縮まっていないことから、問題は人種だけではないことが浮き彫りになった。

白人男性と白人女性の給与格差が20年前に埋められていれば、5兆ドル(約530兆円)近くが創出された可能性がある。また、白人男性と黒人やヒスパニック系の間の収入の溝も非常に深く、2000年にこれが埋められていればGDPは7兆ドル(約740兆円)程度まで増えたはずだった。

報告書は、上記の溝を今埋めることができれば今後4年間で米国のGDPに5兆ドルがもたらされ、経済は年間0.4パーセントポイントの割合で成長するだろうと述べている。

翻訳・編集=出田静

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