キャリア・教育

2020.08.21 07:30

退屈を忘れた人に必要な「空白の時間」と「エッセンシャル思考」

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本を読む時間をつくる


マイクロソフト社創業者のビル・ゲイツも、1週間の「考える週」を定期的にとっていたことで知られている。じっくりものを考え、本を読むための時間だ。
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私は以前、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の本部で開かれた質疑応答セッションに参加したことがある。そのときゲイツはちょうど「考える週」を終えたばかりだった。このときに知ったのだが、彼は80年代からずっとこの習慣をつづけており、会社が急成長してからも中断することはなかったという。

マイクロソフト社が時代の寵児となり、忙しさのピークにあったときも、ゲイツは年に2回ほど時間をつくって1週間仕事を離れた。ひとりきりで大量の本や記事を読み、最新の技術について学び、これからのことに思いをはせた。ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同会長となった現在も、この習慣はつづいている。

1週間引きこもることが難しければ、日々のなかに小さな「考える週」を差し挟んでみるといい。たとえば私は、1日の始まりの20分間を読書にあてている。ブログや軽い読み物でなく、正統派の古典を読むのだ。以前は目覚めとともにメールをチェックするのが癖だったが、今では落ちついて1日を始められるようになった。
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古典は読む者の視野を広げ、時の試練に耐えた本質的な思想に立ち戻らせてくれる。

私のお気に入りは、インスピレーションを与えてくれる思想書だ。禅や儒教、ユダヤ教やキリスト教、道教、イスラム教、モルモン教、ジェームズ・アレン、ガンジー、ヘンリー・デイヴィッド・ソロー、アウレリウス、ウパニシャッド哲学。何を選んでもいい。

私たちとはまったく違う時代に書かれ、それでいて現代に通じるような思想を読んでほしい。そういう思想は、私たちの「当たり前」を打ち壊してくれるはずだ。

1日に2時間でも、1年に2週間でも、あるいは毎朝5分でもいい。忙しい日常から離れ、自分だけでいられる時間を確保しよう。



エッセンシャル思考
グレッグ・マキューン/著 高橋 璃子/訳

※本稿はグレッグ・マキューン著『エッセンシャル思考』(かんき出版)より、一部を抜粋編集したものです。

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