この技術は、アップルが先日取得した57の特許の1つに記載されており、ニュースサイトのPatently Appleが記事化した。ただし、特許の申請は2018年7月のことで、同社がコロナ後の時代を見据えて考案したものでは無さそうだ。
特許資料では、端末のコンピュータパワーを利用して、グループの自撮り写真を人工的に合成するテクノロジーが描かれた。一緒に自撮りを撮影したい相手を招待すると、お互いの端末の内部の写真を用いて、グループ写真を合成できるのだ。
このテクノロジーの利点は、人物の背景の画像を消去して、顔のみを自然に合成できる点とされている。合成が完了した段階で、背景を加えることが可能になっている。さらに便利なのは、各個人の顔の画像を修正したり、位置を入れ替える機能も備わっている点だ。
つまり、イベントの会場などで個別に撮影された自撮り写真を、一枚のグループ写真にまとめるような利用シーンも想定できる。さらに言うと、様々な服装や場所で撮影した自分の写真だけを組み合わせて、架空のグループ写真を合成するなどの利用法も考えられることになる。
アップルによると、この機能では静止画だけでなく、動画も利用可能だという。さらに、グループ写真に写り込んだ全ての人々が、写真や動画に編集を加えられるという。つまり、自分の姿が気に入らない場合、好みのものと入れ替えることが可能なのだ。
この機能が実際に利用可能になれば、写真の楽しみ方が大きく変わるだろう。
特許資料が存在するからといって、必ずしもこの機能が具体化されるとは限らないが、筆者としては、近い将来のiPhoneに架空の自撮り機能が実装されるのを楽しみに待ちたい。