自宅での作業は、自由度が増す分、オンオフの切り替えが上手にできない場合もある。そこで、積極的に取り入れたいのが「香り」アイテムだ。在宅時間が増えたことで、気分転換やリラックス効果を上げようと、ホームフレグランスの需要も伸びているという。
しかし、いざ取り入れようとしても、どのような香り・アイテムを選べば良いのかわからないという人も多いはず。そこで、香水コーディネーターとしても活躍している牧野和世さんに、シチュエーション・男女別におすすめの香り、そして使い方を教えてもらった。
「家で過ごす時間が増え、ストレスが溜まっている場合もあるでしょうし、仕事とプライベートの切り替えが上手にできない、集中力が続かない、なんて悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。そんなときは、脳にダイレクトに働きかけてくれる、香りものの出番。
香りの情報は、鼻のなかにある神経細胞が受け取り、本能的な行動や感情を司る部分を通ってから脳へと運ばれます。嗅覚は五感のなかで、唯一脳に直接働きかけてくれるので、香りを効率良く取り入れることで、仕事やプライベートの環境改善にも一役買ってくれます。ただし、ずっと同じ香りが続くと、人はどうしても疲れてしまいます。だからこそ、シチュエーションに合わせた香り選びも需要です」(牧野さん、以下同)
仕事に集中したいとき
在宅疲れで集中力に欠けてしまったり、パートナーや家族と同じ空間にいることで、なかなか仕事モードに切り替えられなかったりする時に用意すべきは、「フレグランス+ティッシュ1枚」だ。
これだけで簡単にその場の空間をパーソナルスペースに変え、集中スイッチを入れてくれるという。
「仕事に集中したいときに用意するのは、ビジネスシーンにマッチするフレッシュな香りのフレグランス。これをティッシュ1枚にワンプッシュして、目の前でひらひらと揺らすだけ。それだけで、空気がこもりがちな室内を、爽やかな風がスッと通り抜けるかのよう。
自分のまわりだけを包み込むように香りのパーソナルスペースを作るので、一緒に暮らす家族にも迷惑をかけません。ティッシュは机の上に置いておいて、集中力が欠けてきたと感じたら再びひらひら。シャキッと身が引き締まりますよ」
男性におすすめ
ヒーリー オードパルファン マント・フレシュ100ml 2万円(アイビシトレーディング 078-581-2482)
パフューマーであり、デザイナーとしても活躍する英国人、ジェームス・ヒーリーによるパフューマリーメゾン「ヒーリー」。庭に広がるミントのよう爽やかな香りは、ナチュラルさがありながらも、どこかモダン。ミントの中に、シシリアンベルガモットやグリーンティーなどがかすかに漂う。
「まるでミント畑にいるような、自然を感じられるスッキリとした香り。ベルガモットやグリーティーが心を解きほぐすように癒す効果も。ひと嗅ぎするだけで清々しい気分になり、気持ちもきっと上向きになるはず。リモート会議中や集中力が欠けたときに、背筋がシャンと伸びます」