ゼロイチの創り方を考える

Scenteeの丹下大

私はコーヒーが好きだ。味ももちろんだが、コーヒーの香りを嗅ぐとリラックスでき、仕事の疲れがフッとほぐれる。眠い朝も、挽き立てのコーヒーの香りで気持ちをスッキリと切り替えることができる。

金木犀の香りで秋の訪れを感じたり、街ですれ違った人の香水で昔の恋人を思い出したりと、「香り」によって意識が刺激された経験は誰にでもあるだろう。

日常生活を送る中で、五感のうち嗅覚を意識することは少ない。生産性を高める上でリラックスや気分転換は大切なので、「香り」はビジネスとしても大きな可能性を感じる。

香りのSpotify


今回、開発背景を聞いた「Scentee Machina(センティー マキナ)」はユーザーの好みや気分に合わせて部屋の香りを変えてくれるIoTルームディフューザーだ。

ミニマルな金属のボックスの上に4本のガラス管が並んでおり、見た目は真空管アンプのようだ。それぞれのガラス管には透明の液体が入っており、蛍のようにゆっくりと、暖かい光が点滅している。液体の正体はフレグランス。4本のガラス管それぞれからフレグランスが噴霧され、空間に香りが拡がる。

Scentee Machinaを開発したScenteeの丹下大は東証一部上場企業でソフトウェアテストを行うSHIFTの代表取締役社長も務めている。丹下自身は香りに強いこだわりがあるわけではなく、良い香りがする空間が好きという程度だという。音楽に例えると「お気に入りのアーティストのアルバムを聴くのではなく、Spotify(音楽配信サービス)でその時の気分に合った音楽を聴きたいタイプ」。

丹下は香りでもSpotifyの様な体験を作りたいと考えていて、朝の香りや夕方の香り、集中したいときの香りやリラックスするための香りなど、その時の気分に合った香りと偶然出会えるような製品を作りたかったと話した。

文・写真=入澤諒

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