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アジア太平洋の動向を担当。

2014年5月16日、インド総選挙はモディ氏の最大野党BJPが圧勝し、政権交代へ。街頭ポスターは、勝利を祝い希望のメッセージが多く書き込められた。(arindambanerjee / Bigstock)



アジア経済に新しい風が吹いている。中国経済がもはや頭打ちとなった今、インドに再び期待が集まっている。もし、この流れが今年以降も続けば、投資の流れや地政学にも変化が訪れるかもしれない。

最初に中国を見てみよう。李克強首相は3月初旬、2015年の国内総生産(GDP)の成長率目標を7%に引き下げることを暗に認めた。民営企業やサービス業主導の改革との「リバランス」局面に入った中国経済が足踏み状態であることは、外国為替市場の反応をみてもあきらかだ。

中国のエンジンは燃料漏れを起こしている。公営企業他に集中する融資制度の歪み、投機的な不動産取引の拡大、さらに、拡大傾向にある中国からの外国資本の引き揚げ。それらの全てが経済成長の妨げとなっている。

新たなインフラ投資が行われるべきだが、現状は借入余力のある地方自治体への投資を継続するのみ。資金は北京の鉄道建設や軍事補強に流れ、経済好転の契機となるものは見いだせない。

多国籍企業は、中国の厄介な保護主義的な規制に直面しても、中国市場に参入したいと考えている。中国のインターネット分野は、政治的な言論統制を除いては、市場としては魅力的に見える。しかし、インドでもインターネット市場は急拡大中で、投資家も注目している。

長い冬眠から目覚めたインドは、中国と同様に、生産活動による利益を伸ばしている(統計データの変更が増益に寄与している面もあるが)。2015年に入りメディアの注目を集めたのは、インドのナレンドラ・モディ新首相だった。

モディ政権下では、アルン・ジャイトリー財務相が国家予算の実権を握っているが、その内容はもたつく中国の改革よりも変革に富んだものになった。不動産市場の整備や労働法の修正といった課題はあるが、インドの民主政治の発展は、経済ジャーナリストの目から見ても、好ましいものに映っている。

インドのさらなる成長には、国内の一層の自由化に加え、一連の地方経済の景気浮揚策が必要となる。スリランカに親インド政権が誕生したことも追い風だ。現在のスリランカ政府は、中国よりもインドとのビジネス展開を歓迎している。

もし、モディ首相らが、マハーラーシュトラ州で牛肉所持を禁じるような保守派のヒンズー勢力を抑え、経済第一主義を貫けば、アラブ諸国との貿易が不調な一方、アメリカや日本、東南アジアとの貿易で、7%以上の経済成長も可能となるだろう。

中国とインドの間で経済競争が始まれば、両国が国境紛争に時間を費やす暇もなくなるだろう。また、両国の間には、環境汚染問題という共通の問題もある。その解決のために関連技術を輸出入するといった関係も、築いていけるかもしれない。

文=ティム・ファーガソン(Forbes Asia編集長)/ 編集=上田裕資

 

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