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2020.01.31

ジョージ・ソロスに学ぶ投資哲学 「もっともらしい話は疑ってかかれ」

「クォンタム・ファンド」共同創業者のジョージ・ソロス

「クォンタム・ファンド」共同創業者のジョージ・ソロス。1992年、多額のポンドの空売りを仕掛けた結果、イギリスがポンド危機に陥ったことで、「イングランド銀行を潰した男」としても知られる。

彼の投資実績や名言から、ソロスの投資哲学を紐解く。


投資哲学:もっともらしい話は疑ってかかれ、予期せぬことに賭けるべし。

影響を受けた人物:カール・ポパー。『ソロスの講義録』で「大哲学者になる夢を持っていた」と明かしたように、ソロスは哲学博士号を取得し、科学哲学者のカール・ポパーに師事していた。

先見の明:1992年にポンドの暴落を予想して、大量に空売りを仕掛けた。その結果、イギリスは、欧州為替相場メカニズム(ERM)からの脱退を余儀なくされた。

投資実績:ハンガリー生まれの伝説のヘッジファンド・マネジャーで、グローバルマクロ投資のパイオニア。通貨危機を予測してその名を世に知らしめた。

2013年には、円相場で円安に賭け、40億ドルも個人資産を積み上げた。また、イスラエルの医薬品メーカー「テバ ファーマスーティカル・インダストリーズ」の株を買い増したこともあり、ヘッジファンド・マネジャーの長者番付1位に躍り出た。

ソロスの投資は自身が考案した「再帰性理論」(市場にはフィードバックループが存在し、投資家が株価上昇を追い求めればバブルが生まれる)に基づく。

※本記事は2015年に公開されたものを再構成したものです。

文=フォーブス ジャパン編集部 訳=原田隆弘/浦辺忠徳/岡本富士子

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