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年末になると、大手金融機関や証券会社が「来年の市場予想」を発表する。驚くかもしれないが、そうした予想はこれまで、ことごとく外れてきた。

その理由のひとつとして、株式市場が典型的にどのような動きを見せるかという点がある。市場予想は通常、株式市場のかなり平均的なパフォーマンスを予想するものであり、1年を通した予想という点では、間違うことが多いのだ。その理由を以下で述べよう。

12月はじめに発表された2020年のS&P500種予想を見ると、8%の値上がりから4%の値下がりまで幅がある。しかし残念ながら、こうした見通しには大きな問題がある。幅があまりにも狭すぎるのだ。

確かに過去を振り返ってみれば、市場が平均的には一桁後半台の伸びを見せることが多かったのは事実だ。とはいえ、専門家たちが予想を求められているのは、平均的な年ではなく、特定の年のリターンである。これは大きな違いだ。

市場の平均リターンを構成する中身には、年ごとにかなりのばらつきがあることがわかっている。歴史的に見て、専門家が予想した範囲内に収まるのは、意外なことに10年のうち4年もない。専門家の予想は、正しい時より間違っている時のほうが多いのだ。

その理由は、10%を超える大幅な値上がりを市場が単年で達成できるのはほぼ半分であり、その一方で、大幅に10%以上値を下げるのはだいたい7年に1回だからだ。市場リターンの分布にはファット・テール現象(正規分布に従わず、極端な変動を示す確率が高いこと)が見られ、平均のあたりにまとまることはない。

その一因は、短期的には市場パフォーマンスが、収益ではなくバリュエーションの変動に左右されることがはるかに多いためだ。長期的には、1株当たり純利益の成長率を知っていれば、長期的な市場パフォーマンスをかなり正確に予想できるようになる。ただし残念ながら、それがそこそこうまくいくのは、何十年にわたって見た場合のみだ。

短期的には、バリュエーションの変動がすべてだ。その変動は、利益の増減をいとも簡単に相殺する。たとえば、どの年であれ、米株式市場は一桁台後半の1株当たり利益成長率を達成するかもしれない。突き詰めればそれが原動力となって、株価は長期にわたって上昇を続けてきた。それでも短期的に見れば、バリュエーションの変動のほうが、はるかに影響が大きい。

翻訳=ガリレオ

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