すきやばし次郎本店が星を返上したことで、発売以来三つ星を保っているのは、日本料理「かんだ」、フランス料理「カンテサンス」、フランス料理「ジョエル・ロブション」の3店となった。
ミシュランガイド東京2020 新たな一つ星、二つ星の店代表たち
ミシュランガイド インターナショナル・ディレクターのグウェンダル・プレネック氏は、今年のセレクションに関して「若手の台頭が見られるだけでなく、老舗や有名店で修業していたシェフが独立開業して新規掲載となった飲食店・レストランも多くあった」と述べたが、その中でも出色が、2018年6月にオープンし、ミシュランガイドに初登場で二つ星と評価された「イヌア」だろう。
トーマス・フレベルヘッドシェフは、デンマークの有名店「ノマ」の元・研究開発担当シェフで、日本の野山、海からとれる天然の食材を採集し、北欧の技術と融合した料理を作っている。
「オープンから1年余り経ち、日本の生産者との信頼関係が強固になってきた。また、食材を理解することで、料理も進化してきたと思う。日本は植物ベースの繊細な味わいの食事を摂ってきた国。味覚を研ぎ澄ますために、スタッフのまかないは週に1回肉を食べる以外は、(肉・魚は食べず卵や乳製品は摂るタイプの)ベジタリアンにしている」という。シェフ自身、プライベートも含め、ここ5年ほどベジタリアンを貫いている。
このほか、2018年に初めて一つ星で掲載された「プリズマ」は、現在日本で唯一のイタリア料理の二つ星に。東京でイタリア料理が二つ星の評価となるのは「ミシュランガイド東京2011」以降初。また、日本料理「銀座しのはら」が同じく二つ星に昇格した。
地方版は、現在発行されている地域は、北海道、宮城、富山・石川、愛知・岐阜・三重、広島・愛媛、鳥取、福岡・佐賀・長崎、熊本・大分に加え、来年春には新しく新潟がミシュランの対象となる。
今年の三つ星店は以下の通り。
・麻布 幸村(日本料理)
・神楽坂 石かわ(日本料理)
・かどわき(日本料理)
・かんだ(日本料理)
・カンテサンス(フランス料理)
・虎白(日本料理)
・ジョエル・ロブション(フランス料理)
・鮨 よしたけ(寿司)
・まき村(日本料理)
・龍吟(日本料理)
・ロオジエ(フランス料理)
ミシュランガイド東京2020 三つ星の店代表たち