睡眠をめぐる調査を行うヘルシー・スリープ(Healthy Sleep)は最近、社会人1000人を対象にアンケートを実施し、仕事絡みの夢とその要因となった事柄について聞いた。すると、次のような興味深い結果となった。
1. 5人中4人が仕事関連の夢を見たことがあった
2. 仕事関連の夢の70%がネガティブなもので、概してポジティブな夢は18%だった
3. 夢の内容で多かったのは、仕事上のミス(34.9%)と遅刻(32.3%)だった
人は残念ながら、退勤後も仕事を引きずってしまう。アンケート調査では、仕事関連の夢を見るのは一般的なことで、特に嫌な内容の夢が多いことが示された。ヘルシー・スリープの編集者マッケンジー・ハイドは「あなたも多数派と同じなら、勤務時間外に自分の思考を整理することが最善の緩和策になるかもしれない」と助言している。
以下に、生活のバランスを取り戻してより良い睡眠を得るため、マッケンジーがお勧めする方法を紹介する。
・夢のきっかけを考える
仕事や私生活の変化は、仕事関連の夢を引き起こすことがある。よくあるきっかけとしては、次々と訪れる締め切り、最近やってしまった仕事上のミス、新たなポジションへの配置転換、新しい上司への順応、自分は過小評価されているという気持ちなどがある。夜にこうしたことによって悩まないよう、起きた出来事を振り返り、息抜きの時間を作ろう。友人や先輩にアドバイスを求め、変化に正面から向き合う計画を立てること。
・先を見越して(かつ現実的に)仕事を進める
自分自身に正直になり、仕事で何を達成できるかについての現実的な予想を立てること。時間に余裕があれば仕事をもっと受けてもよいが、主な責務の遂行に追われるような状態に陥るまで増やしてはいけない。自分の生産性が高くないと感じている従業員は、仕事関連の悪夢を見る確率が高かった。最も重要な仕事を確実にやりきるために、できる限り先を見越して行動すること。後れを取らないように、チームと一緒に現実的な目標を立て、できるだけ先まで計画を立てること。
・仕事環境を意識的に整える
アンケート調査では、ベッドの中で仕事をする頻度が1週間に4回以上の人は仕事にまつわる夢を見やすいことが分かった。フルタイムの遠隔勤務や、部分的な在宅勤務を推進する企業は増えており、それに従って私生活と仕事との境界線が曖昧になり、生活のバランスが崩れやすくなっている。寝室やリビングの一角に仕事スペースを設け、デスクや文具を買い揃え、落ち着ける環境を整えること。職場に似た環境を作ることで、同じ部屋の中でもリラックスするための空間と集中して仕事する空間とを分けることができる。