ファーウェイ最新端末、中国では「3時間で100万台」販売

Andrea Verdelli / Getty Images

ファーウェイは9月19日、ドイツ・ミュンヘンのイベントで新たなフラッグシップモデルの「Mate 30」及び「Mate 30 Pro」を発表したが、米トランプ政権の制裁により、この端末はグーグルのアプリを搭載できないでいる。

新シリーズの欧州での販売価格は、Mate 30が799ユーロ、Mate 30の5G版が1199ユーロとされたが、グーグル関連の問題が決着するまでは、グローバル発売は行わない見通しだ。

しかし、中国では9月26日からMate 30シリーズの販売が開始され、ファーウェイによると「最初の3時間で100万台」が売れたという。ファーウェイは非上場企業であり、この数値の信頼性には疑問もあるが、同社の深センの旗艦店には長い行列が出来ていた。

また、EコマースサイトのタオバオでMate 30は既に品切れ状態で、香港では輸入モデルのMate 30が定価を大幅に上回る価格で販売されており、需要が供給を上回っていることは明らかだ。

ごく短期間で100万台という売上は印象的ではあるが、このところの中国でのファーウェイ人気の高まりを考えると、さほど驚くべきことではない。米中の緊張の高まりの中で、中国ではファーウェイに対する支持が高まる一方だ。一部の中国人は、ファーウェイがトランプ政権のいじめの対象になっていると考えており、愛国心からファーウェイを買う動きも起きている。

調査企業カナリスによると、ファーウェイは今年の第2四半期に中国で3730万台を出荷し、前年比で31%の増加だった。中国では今年、アップルやシャオミ、OPPOやVIVOなどの競合が軒並み、売上を減少させた一方で、ファーウェイのみが前年を上回る売上を記録した。

香港在住の筆者はMate 30 Proを発売初日に入手し、現在、レビュー記事の準備を進めている。アンドロイドのオープンソース版で稼働するこの端末のハードウェアは、P20 ProやMate 20 Pro、P30 Proの流れをくむ非常に高い性能を誇っている。

Mate 30シリーズには40メガピクセルのデュアルカメラセンサーが搭載され、標準と広角の2眼仕様となっている。広角レンズのピクセル数は、スマホとしては最大で、撮影性能は他メーカーの端末を大きく上回る。詳細については、今後の記事でお知らせしたい。

編集=上田裕資

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