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樹木を植えることが気候変動対策として大きな効果を発揮することが分かってきているが、樹齢3000年のセコイアのクローンを植樹する試みも行われている。

NPO団体「Archangel Ancient Tree Archive」は長年、同じ種類の中でより高くより大きく成長する“チャンピオン・ツリー”を集めてきた。彼らは巨木をクローン技術で増殖し、森林の形成を助けている。

世界有数の樹齢と大きさを誇るセコイアの巨木は、樹齢3000年以上のものも多く、同団体はこれらの木をチャンピオン・ツリーの種にしようとしている。直径10メートル、高さ100メートルにも成長するセコイアは、平均的な樹木を大きく上回っている。

100年以上も前に切られたセコイアでも根の部分に生体組織が残っているため、アーボリスト(樹護士)によってクローンして増殖させることができるのだ。必要な遺伝子素材が手に入れば、数年間をかけて苗木を作っていく。

2018年12月、同団体は樹齢2000~3000年以上のセコイアから作ったクローン苗木75本を植樹した。セコイアにはもともと自然にクローンを作り、寿命を全うするまでにたくさんのクローンを残す性質がある。

セコイアが温暖化対策の手段に選ばれた大きな理由の1つに、大気中から取り込んで幹の中に閉じ込められる二酸化炭素の量が多いことがある。一般的な樹木が寿命を迎えるまでにおよそ1トンの二酸化炭素を大気中から取り込むのに対し、セコイアは250トンもの二酸化炭素を取り込める。

つまりたった1本のセコイアで、一般的な樹木250本分の二酸化炭素を取り込めるのだ。

科学誌サイエンスに最近掲載された論文によると、10億ヘクタールの森を新たに作ることができれば1800年代から大気中に放出された二酸化炭素の3分の2を除去できる。温暖化対策として森林再生を行うのが効果的だということが、この論文や他の論文によって証明されている。

NASAによると、アマゾンや東南アジアで森林伐採が加速しているものの、森林が増えている地域もある。インドと中国はいずれも森林を増やすことに貢献しており、緑地の総面積は20年前と比べて増えた。インドは24時間で植えられた樹木の数で2回も世界記録を更新した実績がある。

編集=上田裕資

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