ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信

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女性の社会進出率の高さを民度の発展ととらえるアメリカでは、政権や政党はどれほどそれに貢献したかというデータを誇示する傾向にあるし、企業も自社のPRではどれだけ女性幹部を登用しているかをアピールする。逆に、管理職に女性の進出が進んでいない企業は、なにかと陰口を叩かれる。

ところが、この女性の進出については、これまで管理職やホワイトカラーに限られ、ブルーカラーと言われる、いわゆる力仕事への女性の参画にはあまり議論が尽くされてこなかった。

しかし、時代は変わり、「ブルーカラーは、力仕事を必要とするものが多いから、そんなところで女性の進出度の向上にこだわってもしょうがない」という時代から、「ブルーカラーを女性がして何が悪い」という流れに移行してきている。

女性トラックドライバーは20年間で43%増

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先日、トラックの運転手やペンキ塗り、高速道路の維持工事など、従来から男性の比率が大きく占めてきたアメリカの労働市場で、どれだけ女性の進出が進んだかを12の職種について調査結果を発表した。

それによれば、自動車修理工で2%、電気工で3%、水道工で2%、溶接工で5%と、まだまだ圧倒的な男性社会である職種は多いが、どの職種においても進出率がまんべんなく増加しているということと、さらにその増加率が急激に上昇していることは注目に値する。

とくに、女性のトラックドライバーの比率は、まだ全体の9%だが、その数は20年間で43%も増えている。筆者の感覚でも、確かに、この分野への女性の進出は年とともに増えている実感がある。これはトラックドライバーのコンビニである「トラックストップ」を見るとよくわかる。

アメリカの高速道路のサービスエリアは、トラックのサイズが強烈に大きい(いわゆるトレーラー)こともあって、自動車用とトラック用がきれいに分けられているところが多い。後者をトラックストップと呼び、マイカー利用者にはちょっと近寄りがたいものがある。

トラックストップは、ドライバーに男性が多かったこともあって、かつては刺激の強いスナック類や、力強い文字がでかでかとプリントされたTシャツ類、さらにはポルノショップかと見まがうような成人グッズなどが並べられたりしていたが、今は、それらはなりを潜めている。そればかりか、トラックストップはどんどんきれいに改築され、誰でも入りやすい雰囲気に変わりつつある。

文=長野慶太

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