意欲的な働き手と人材不足に悩む企業のあいだに潜む「隙間」を埋めるサービス
副業をしたいと考えている会社員は増加傾向にある。2018年に総務省統計局が公開した「追加就職希望者比率」は2017年度には6.4%で、5.7%だった2012年度と比べ0.7ポイント上昇。また政府が2016年から推進している「働き方改革」の影響もあり、スキル向上につながるといった理由から自社社員に副業を推奨する企業も登場している。
働き手が足りていない企業にとっては、副業採用は新たな可能性だ。例えば、慢性的な人材不足に悩むIT業界は、リモートワークなどが他の業種と比べて比較的容易であることから、副業採用はより一層、現実的な選択肢といえる。
このように、働き手と企業側、両者の需要と供給は一見合致しているようにみえる。にも関わらず、実際に副業採用が実現した例は未だ多いとはいえない。この背景には、企業自身に副業採用のノウハウがないために、リスクを恐れて採用に踏み切れない企業側の懸念がある。
この副業採用のノウハウの不足をカバーしてくれるサービスが、シューマツワーカーのマッチングサービスだ。「シューマツワーカー」に登録した利用者のスキルと、参画しているスタートアップ企業のニーズをマッチングさせることで、副業採用を円滑化する。
このサイトを介せば、利用者は週10時間から副業を始めることができ、平均10万の副収入を得ることができるという。各利用者に専属の副業コンシェルジュがつくという万全のサポート体制もこのサービスの売りだ。
今回、調達した資金は副業社員にとって快適な労働環境を整えるための副業コンシェルジュの採用の強化、企業の効率的な副業社員の運用を叶えるカスタマーサクセスの採用の強化、業務提携・サービス開発への投資の3点に充てられるという。
またエン・ジャパンとは、転職、独立を希望している副業ワーカーのキャリア開発支援、副業ワーカーやフリーランスを採用したい企業の支援という2点において、業務提携を行っていく。
今回の出資および業務提携の決定にあたり、エン・ジャパン代表の鈴木孝二は「出資業務提携を決定したのは、働き方の多様化が進んでいることを背景に「シューマツワーカー」の事業成長性を感じたため」とコメントしている。
シューマツワーカー代表の松村幸弥は「今回の資本業務提携で、エン・ジャパン様と一緒に、人材リソース不足の課題を持つ企業の副業社員受け入れニーズを顕在化し、マーケットを強く広げていけたらと考えております」と今後の抱負を語った。