そんなアプリと瓜二つ?と思わせるゲームアプリが日本に上陸する。フィンランド・ヘルシンキにあるゲームアプリ会社、Tribe.Redが2018年に発表した「ムーミンムーヴ」。フィンランドの次に日本でも近々リリースされる予定だ。(現在、日程を調整中)。画面に出てくるキャラクターは違えど、デザインやUI、仕組みはまさにポケモンGOを思わせる。
世界最大級の起業イベント「Slush」の東京版Slush Tokyo 2019で、Tribe.RedのCEO、ヤニ・ヤルヴィネンに独自で話を聞いた。
ムーミンムーヴは世界を旅して回りながら、課される「宿題」をクリアし、キャラクターのレベルを上げていくゲームだ。ムーミンキャラクターから出される課題に応えることができれば、彼らとの「友情」レベルが高まっていく。例えば、「おうちを飾りたいんだけど、何か素敵な草花を見つけてくれないかしら?」などと、ムーミンの世界観を生かした、ほんわかするようなストーリーだ。
ムーミンは、ポケモンと比べると、圧倒的にオリジナルキャラクター数は少ないため、地図上に落ちているアイテムや小動物を集めることでストーリーを進めていく。
アプリ内の課金と実際の店舗とのライセンス契約が、ムーミンムーヴの主な収入源となる。フィンランドでは、バーガーキングや本屋などとすでにパートナー提携しており、アプリユーザーはそれらの店舗に行くことでゲームが進められる仕組みになっている。新規顧客や既存顧客とのエンゲージメントを高め、店舗の利益にもつながっている。同じような仕組みはポケモンGOでも、マクドナルド、TSUTAYAなどとの連携でみられる。
現在、来日中のCEOは日本でスタートさせる際のパートナー探しをしている。アプリユーザーを増やす上での重要な出張となりそうだ。
フィンランドのユーザー、7割が大人の女性
フィンランドでは一足早くローンチしているムーミンムーヴ。現在、40000近いダウンロード数となっている。ユーザーの7割以上が大人の女性だという。もともとムーミンファンの女性たちがゲームを利用しており、ムーミンの世界観を表現した内容が女性ユーザーの獲得につながっている。
日本のムーミン好きは世界でもトップレベルだ。ムーミンのアニメシリーズが初めてできたのも、日本だった。
フィンランドの人口は全土でも東京の人口の約半分。今回、ヤルヴィネンはより大きな市場とムーミンファンが多数存在する日本でアプリを始めることで、数百万のユーザー獲得を期待する。
日本は3月、4月、ムーミン祭りになる
この時期に日本にこのアプリをリリースするのには理由がある。「ムーミン関連のイベントや作品が多数発表されるからだよ」代表のヤルヴィネンは嬉しそうに答えた。確かに2019年3月から4月にかけては日本がムーミン祭りになると言っても過言ではない。
2019年3月14日 「MOOMIN SHOP二子玉川店」リニューアルオープン
2019年3月16日 「ムーミンバレーパーク」埼玉県飯能市でオープン
2019年4月4日 19時半〜 アニメ新シリーズ「ムーミン谷の仲間たち」放送開始
2019年4月9日〜 「ムーミン展」スタート@森アーツセンターギャラリー
ムーミンファンにとってはたまらない2カ月間となるだろう。まずは「ムーミンムーヴ」をダウンロードしてみて「ポケモンGO」との違いを見つけるのが楽しみ方の一つになりそうだ。