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グーグルが世間から浴びる最大の非難の一つが、ユーザーからの要請があっても彼らの位置情報の収集を続けている点だ。グーグルマップのアプリを開けば、位置情報はグーグルの手に渡ってしまう。これは全く予期せぬことではないが、気がかりな点といえるだろう。

グーグルマップには、ロケーション履歴をオフにするオプションもあるが、これはユーザー自身が履歴を確認できなくなる設定であり、グーグルは位置情報の追跡をやめないのだ。プライバシーを真剣に気にする人は、テック系サイトの情報を頼りに、完全に追跡をやめさせることも可能になっている。

しかし、面倒な対策を講じなくても、グーグルが将来的に、位置情報の追跡を完全に停止するオプションを提供しようとしていることが明らかになった。ニュースサイト9to5Googleが、グーグルマップアプリのベータ版のソースコードを確認したところ、「automatically delete location history(位置情報履歴の自動消去)」と呼ばれる機能のテストが進んでいることを発見した。

この新機能をオンにすれば、ユーザー自身がオプション設定を行わずとも、自動で位置情報の履歴が消去される。昨今のプライバシー論争の高まりのなかで、グーグルはようやく重い腰をあげて、プライバシーの管理権限をユーザー自身に戻す方向で検討中のようだ。

ベータ版アプリのバージョンは10.10とされており、この機能が本当に実装されるかどうかは分からない。しかし、グーグルはEUなどから、プライバシーの管理をめぐる強い非難にさらされており、巨額の賠償金に直面する可能性もある。

グーグルはこれまでプライバシーの収集にあたり、オプトアウト(事後承諾)のスタンスをとってきたが、規制当局はこれをオプトイン(事前承諾)型にすることを求めている。当局の要請に従わない場合、グーグルは巨額の賠償金支払いに直面するリスクを抱えている。

さらに、一般的なネットユーザーたちの間でも、プライバシーの意識は年々高まっている。グーグルはプライバシーに神経を尖らせるユーザーたちが、位置情報の追跡の停止オプションを選んでいることに、既に気がついているはずだ。

しかし、彼らがより強固な措置に踏み切らない理由は、大半の人々がプライバシーを気にせずアプリを利用しているからだと考えられる。フェイスブックも同様に、メッセンジャーで交わすテキストの暗号化を行っていないが、その背景にも同様の事情があると考えられる。

グーグルは既に、今回のグーグルマップアプリのベータ版を開発者向けに公開しているが、位置情報履歴の自動消去機能はまだ使えない状態だ。

編集=上田裕資

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