現在11の小学校でパイロットプログラムを実施中で、間もなく全米100の小学校で、5カ月間にわたるプログラムが始動する。そこでは8歳から10歳の子供たち約2000名が、Nintendo Laboにふれることになる。
Nintendo Laboは段ボールとニンテンドースイッチ、ゲームソフトを組み合わせて、クルマやバイク、家やピアノなど、様々なガジェットが作成できるキットとして人気を博している。
教師向けの指導マニュアルも作成済みで、関係者はオンラインフォーラムで意見を交換し合うこともできる。任天堂は参加する各小学校に、ニンテンドースイッチ及び、Nintendo Laboのバラエティキット、専用の段ボールシートを配布する。
子供たちはキットに収録されている「Toy-Conガレージ」を通じて、簡易的なプログラムを学ぶことができる。グループに分かれてリモコンカーを走らせてスピードを競ったり、コーディングによって独自の動作を加えることも可能になる。
任天堂は当初から、Nintendo Laboの教育分野での本格的な活用を想定していた訳ではなかったが、米国でテストを行うなかで、教師や親たちの間から学習ツールとしての利点を指摘する声が高まったという。その後、調査を進めた結果、学習カリキュラムの整備に知見を持つInstitute of Playと提携を結んだ。
「子供たちはNintendo Laboを通じて、仲間とコラボレーションすることを学び、論理的思考で物事を解決していく。遊びを通じてこのような学習機会が得られるのは、非常に意義のあることだ」とInstitute of Playの副代表のArana Shapiroは述べた。
現状ではNintendo Laboの導入は米国にフォーカスしているが、任天堂はカナダでSTEM教育を推進する団体ともパートナーシップを結び、同様な試みを始動させる予定だ。