「幅広いラインナップのオリジナルコンテンツによって、ストリーミング収入は前年対比36%増となった。グローバルの総加入者数は1億3700万人となった」とネットフリックスは株主当て書簡の中で述べている。
第2四半期ではグローバルでのトラフィックは増えたものの、米国内の成長が鈍化し、「力強い業績だが輝かしいものではない」と同社は述べていた。しかし、この好調な業績は持続するのだろうか。
「今回の業績を受けて、長期的な成長性に対する不安は当面払拭されるだろう。ライバル企業との差も依然として大きい」とeMarketerのメディアアナリスト、Paul Vernaは指摘する。
第3四半期の新規加入者数は696万人で、市場予測の500万人を大きく上回った。第2四半期実績は520万人と、市場予測の620万人を下回っていた。新規加入者のうち、109万人が米国内(予測は67万3800人)で、587万人が米国外(予測は446万人)だった。
「ネットフリックスは、第4四半期の新規加入者数を940万人と、強気の見通しを示している。競合のアマゾンやHuluがコンテンツ投資を増やしており、ディズニーやAT&T、ウォルマートもコンシュマー向けサブスクリプションサービスを準備している。しかし、ネットフリックスは長年に渡って業界のリーダーに君臨し、多くのコンテンツを蓄積しているため、競合が追い抜くのは難しいだろう」とVernaは話す。
eMarketer は、第2四半期時点でネットフリックスの1アカウントにつき、2.5人がコンテンツを視聴していると推定していた。これは、米国人の74%がネットフリックスを利用していることを意味する。米国のOTT(オーバー・ザ・トップ)動画サービスの利用者は1億4750万人で、昨年から11%増加している。
ネットフリックスのコンテンツは、今年のエミー賞で112作品がノミネートされ、HBOの108作品を上回った。これまで、HBOは17年間ノミネート数で首位だった。ネットフリックスは、HBOと並んで過去最多の23部門で受賞した。