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(Photo by Maury Phillips/Getty Images for Samsung)

サムスンが発売を計画中の折りたたみ式スマートフォンに関して、気になるニュースが浮上した。確度の高いリーク情報で知られるニュースサイト「PatentlyApple」は先日、サムスンが折りたたみ式端末の発売に際し、初期の段階では生産台数をかなり絞り込むとの記事を掲載した。

折りたたみ式スマホの実現に向けて最大の課題となっているのが、ディスプレイの量産だ。強度の高いゴリラガラスで知られる米国の「コーニング(Corning)」の技術は折りたたみ式ディスプレイに向かず、サムスンは自在に曲がるポリイミドフィルム製ディスプレイを開発しようとしている。

そのポリイミドフィルム製ディスプレイの初期の発注先として、サムスンは韓国の大手メーカーの「Kolon Industries」ではなく、より規模の小さな日本の「住友化学」を選んだとPatentlyAppleは伝えている。

PatentlyAppleによると今回の折りたたみ式スマホには第1世代と第2世代が存在し、サムスンはごく少数を生産する第1世代の発注先として住友化学を選んだという。住友化学はこのディスプレイを量産する能力を持たないが、当面の需要には間に合うと判断したという。

一方で韓国のKolonは量産化モデルである第2世代のディスプレイの生産に特化する模様だ。Galaxy Fと呼ばれる折りたたみ式端末の価格は、2000ドルもの高値になる可能性がある。

サムスンのGalaxy Fの立ち上げに向けての動きで興味深いのは、モバイル部門CEOのDJ Kohが見せる「世界初の折りたたみ式スマホの発売」にこだわる姿勢だ。Kohはここ数カ月の間、「世界初になる」という発言を繰り返している。

しかし、多くのアップル製品のファンが理解しているように、最新のイノベーションを投入するのは、市場がその価値を認識してからで十分なのだ。Galaxy Fにおいて本当に重要な役割を果たすのは第2世代のモデルになりそうだ。

つまり、サムスンは早ければ11月上旬の開発者会議で折りたたみ式スマホを発表し、世界初のポジションを辛うじて守ることになるだろう。しかし、PatentlyAppleが掲載した特許資料から伺えるのは、第1世代がかなり限定的な機能のモデルになることだ。本格的なイノベーションが投入された量産化モデルは、Kolonがディスプレイ製造を行う第2世代以降のモデルになるとPatentlyAppleは述べている。

この状況を踏まえて消費者らが今注目すべきは、来年初旬の発売が期待される「Galaxy S10」ということになる。Kohはこの端末に「大幅なアップデートがもたらされる」と宣言しており、1600万画素の超広角カメラを含むトリプルカメラや、アップルのFace IDの強力なライバルとなるディスプレイ内蔵型の指紋センサーが搭載されるとの情報もある。

来年のスマホ市場を本当の意味で揺るがすことになるのは、折りたたみ式スマホではなくGalaxy S10なのかもしれない。

編集=上田裕資

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