アモイ金龍聯合汽車工業と共同開発した乗車定員14人のアポロンは、「レベル4」の自動運転技術を採用している。バイドゥの李彦宏(ロビン・リー)最高経営責任者(CEO)は、アポロンの生産数が100台を超えたことに触れるとともに、「…自動運転車が大きな進歩を遂げていることが実感できる」と語った。
一方、米半導体大手インテルは同日、傘下のイスラエル企業、モービルアイが開発した最先端の視覚技術とソフトウェアが、バイドゥが進める自動運転車プラットフォーム「アポロ(Apollo)」に採用されたことを明らかにした。
インテルの発表文によれば、バイドゥはモービルアイのソフトウェア「Responsibility Sensitive Safety(RSS)」をアポロに取り入れるほか、「Surround View Camera Kit(サラウンドビューカメラキット)」を中国市場向けに開発中の自動運転車に採用する。
このほかバイドゥは同日、自動バレットパーキングと自動運転のミニバス、マイクロカー向けのソフトウェアをアップグレードした「アポロ3.0」を発表した。
オープンソース化で開発を推進
「中国版グーグル」とも呼ばれるバイドゥは、アルファベット傘下のウェイモ、ゼネラル・モーターズ傘下のクルーズとは異なる手法で自動運転技術の開発を進めてきた。
必要な技術の全てを自社で開発するのではなく、昨年4月に自動運転車向けソフトウェアのプラットフォームをオープンソース化。自動車メーカーやテクノロジー企業など100社以上の協力を得てきた。バイドゥはこれまでに、アポロを「自動運転車におけるアンドロイド(OS)」にしたい考えを明らかにしている。
同プロジェクトの提携各社にはインテルのほか、米フォード、自動運転車向けセンサー「LiDAR」のトップメーカー、ベロダイン(Velodyne)、エヌビディア(Nvidia)や、ボッシュ、ダイムラー、ヴァレオ、ジャガー・ランドローバーなどがある。また、電気自動車メーカーのバイトン(Byton)をはじめ中国の大手自動車メーカーも参加している。