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「仮想通貨」マーケット実況 

FabrikaSimf / Shutterstock.com

年初から調整局面が続いていたビットコインだが、4月中旬頃から反発基調が強まっており、4月24日に100万円台を回復した(フィスコ仮想通貨取引所(FCCE)の価格を参照)。

米国の確定申告シーズン終了や、イスラム圏から伝わったポジティブなニュースなどが材料視されたと思われる。足元、心理的な節目でもある100万円でもみあいとなっているが、筆者はもみあい後、ポジティブな材料を背景にじり高の展開になると想定している。

足元の仮想通貨市場では、ネガティブな要因よりもポジティブな要因が勝っている感はある。1月末に発生したコインチェックによるNEM流出問題は、ネット証券大手マネックスグループによる買収でいったん幕引きとなった。そして、仮想通貨ビジネスへの参入障壁が高まったことに伴う業界再編の流れは、セキュリティ強化、AML(アンチ・マネー・ロンダリング)重視の観点から利用者保護につながりつつある。

今後、4月23日に発足した「日本仮想通貨交換業協会」が、金融庁に自主規制団体として認定されれば、業界としての信用は一段と高まるだろう。申請には2カ月ほどかかることを考慮すると認定されるのは早くて夏頃と思われるが、「日本仮想通貨交換業協会」に加入しているかどうかが、利用者が業者を選別する際の重要な基準となるだろう。わかりやすいベンチマークを設定することで、仮想通貨に関心を示しているが、取引所への不安で躊躇している利用者の参加が期待できる。

国内だけの要因でビットコインを始めとする仮想通貨の価格上昇を考えるのは強引かもしれないが、引き続きビットコイン取引量の4割強を占める日本円の取引が活発化することはポジティブな材料だ。

また、世界的な株価の荒い値動きが一服していることも材料視されていると考える。昨年一年間、仮想通貨と株(日経平均やNYダウなど)は高い正の相関がみられた。年始以降、米国金利上昇に伴う株価急落→VIX指数や日経VI指数などボラティリティの急騰→さらなる株安という負の連鎖が発生していたが、この動きも4月あたりから沈静化。リスクオフからリスクオンにスイッチしたことで、リスクマネーが株や仮想通貨などに戻っていると筆者は考える。

国内では仮想通貨は金商法適用外ではあるが、ボラティリティを好む投資家からは絶大な人気を誇っている。こうしたリスクマネーが、株価安定を背景に回帰するシナリオは決して間違っていないと想定している。

5月末をターゲットに、ビットコイン価格は1万ドルすなわち109万円の回復を通過点に、3月上旬以来の水準である120万円台を目指すと考える。なお、日本株や米国株の安定した上昇(日経平均:2万4000円、TOPIX:1850PT、NYダウ:2万5000ドル、S&P500:2750pt)と、「日本仮想通貨交換業協会」の堅調な運営などがこのシナリオの前提条件である。

連載:「仮想通貨」マーケット実況
過去記事はこちら>>

文=田代昌之

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