ニュースメディア「The Verge」は今回のイベントで、スポティファイの音楽デバイスが発表されるとの記事を掲載した。スポティファイは以前からハードウェア部門の求人を行っていた。
スポティファイは既にアプリの音声コントロールのテストを行っており、これが実用段階になるとの見方も浮上している。同社がアップルの「HomePod」や「Sonos」のような家庭向けスマートスピーカーを投入するとの予想もあるが、これが車内での利用に特化した音楽デバイスになるとの観測が高まっている。
The Vergeの記事では、今年2月にスポティファイの利用者らが月額12.99ドルの新サービスのオファーを受けたと報じられている。スポティファイの通常の月額会員費は9.99ドルだが、そこにいくらかの費用を追加し、年間155ドルを払うことにより、新たな音楽デバイスを手にできるという。
掲示板サイト「Reddit」で、スポティファイからオファーを受けたユーザーがメールに添付された画像を投稿した。そこには、車内のエアコンの吹き出し口の上に「Discover Weekly by Spotify」と刻印された円形の小型デバイスがクリップで接続されている様子が写っている。
ガジェットメディア「Slashgear」のChris Davies記者は、このデバイスがスポティファイの車内向けスピーカーであると述べている。スポティファイは2016年当時、ウェアラブルメーカーの「Pebble」とコラボし、3G通信の接続機能を持つ「Pebble Core」と呼ばれるデバイスを開発中であると伝えられていた
しかし、その後Pebbleは経営難に直面し、競合の「Fitbit」に買収されていた。
スマートスピーカー市場では既にアップルのHomePodやSonosに加え、アマゾンやグーグルのデバイスが浸透を始めている。しかし、それらの製品をまだ持っていない人々にとって、車内空間は手つかずの領域だ。自動車は数年サイクルで買い替えが見込める有望な市場だ。スポティファイはこの市場を新たに切り拓くパイオニアとなるのだろうか──。
その全貌は、今から約2週間後に明らかになる。