近年目覚ましい発展を遂げる中国のテック企業らも、各社が趣向を凝らしたエイプリルフール企画を打ち出した。
テンセントは4月1日、AI(人工知能)テクノロジーをフル投入した「カモの育成施設」を、アップルがiCloudの拠点を置く貴州省に設立すると宣言した。同社は顔認識技術を用い個々のカモの顔を識別し、生育状況を把握。さらに、カモの言葉をディープラーニングで解析し、リアルタイムで中国語に翻訳するなどの試みを行っていくという。
「カモの顔を認識するのは人間と比べると難しいが、美容整形手術を受けているケースは少ないので、その点ではまだ楽だ」とテンセントは声明で述べた。
スマホ業界ではシャオミが「スマート・ポストイット」を発表した。これはネット接続機能を持つ特殊な付箋(ふせん)で、身の回りの物に貼り付けるだけで、その物体同士をネットでつなげるようになるもの。北京の清華大学の教授の協力を得て開発したというこの商品は「本当に実現できたらとっても便利」と現地のネットメディアで話題になった。
このところブロックチェーン技術に注力するアリババ傘下の「アント・フィナンシャル」は「Block 7」と呼ばれるスプレーを発表した。このスプレーを車に吹き付けると、車両の走行データが全てデジタル化されてブロックチェーンに記録されるようになる。
万が一、事故に遭遇した場合も周囲の状況や走行状況を完璧に記録できるため、相手から不当な賠償請求を受けることを防止できるという。
Eコマース分野でアリババに次いで2位の「JD.com」は若い男性の利用に特化した、AR(拡張現実)スマートグラスを発表した。このスマートグラスを着用すると、デートの際に女性の表情から感情が読み取れるようになる。また、女性が着ている服や化粧品のブランドや価格がその場で分かる。
さらに、デート中に女性が通行人を指差して「あのスカーフ、可愛い」などと言った場合には、瞬時にそのブランドを検索しJD.comのサイトから購入できるという。