筆者が実物を見て真っ先に気が付いたのは、アルミ製の天板にロゴが一切ないことだ。非常にスタイリッシュなミニマリストデザインのこのマシンは、オフィスで使うのにも適している。この点についてシャオミのレイ・ジュンCEOは、「外見はマイルドだが、中身はワイルドだ」と述べている。
Mi Gaming Laptopは、エヌビディアの「GeForce GTX 1060」を内蔵し(価格の安いベースモデルはGTX 1050Tiを内蔵)、CPUにはインテルの「Core-i7 7700HQ」を搭載している。メモリは16GBのDDR4、HDDは256GBのNVMe SSD+1TB、ディスプレイは15.6インチ1080p解像度となっている。
これだけでも十分なスペックだが、Mi Gaming LaptopをさらにゲーミングPCらしくしているのが、カラフルな色づかいが楽しめるRGBライティング機能搭載のキーボードだ。1600万色と5種類のライトゾーンからカスタマイズすることができる。
また、スピーカーはDolby Atmosに対応し、オーバーヒートを防ぐために大型のヒートパイプと12Vの冷却ファン、4個の排気口を備えている。GTX 1060は電力効率が高いが、発熱した場合には「TORNADO」ボタンを押すと急速に冷却され、10分以内に3℃まで温度を下げることができる。
筆者が個人的に嬉しいのは、入出力ポートが充実している点だ。USB3.0ポートが4つ、USB-Cが2つ、LANポートやHDMIの出力ポートも用意されている。特にUSB3.0ポートがあるのは助かる。
これだけの機能が20.9ミリの厚さのボディに詰め込まれている。最新の「Razer Blade」が17.9ミリ、GPUに「Radeon RX」を搭載した「MacBook Pro」が16ミリであることを考えると、必ずしもウルトラブックとは呼べないかもしれないが、薄型・軽量ノートPCの範疇には入る。
シャオミは、競合のファーウェイと同じく他にもコンシューマ向けノートPCを製造しているが、ゲーミングノートPCに参入するのは今回が初めてだ。
現段階では中国のみでの販売だが、早期に他国でもリリースすることを期待したい。価格は、最上位モデル(GTX 1060、16GB RAM、256GB SSDを搭載)が8999元(約15万2000円)とお買い得だ。
廉価版のモデルのほうは、1000ドル以下でゲーム用と仕事用を兼ねるノートPCを探している人に最適だ。GTX 1050Ti、インテルCore-i5 CPU、8GB RAM、128GB SSD+1TB HDDを搭載しながら、価格は960ドル(約10万2000円)となっている。