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2018.01.22 07:00

志望大学選びに「費用対効果」が重要な理由

gui jun peng / Shutterstock.com

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大学で学位を取得することについて言えば、できるだけ少ない借金で済ませることが重要だ。また、卒業後にそれなりの収入を得られる仕事に就き、前向きに人生を歩んでいくために重要なのが学位だ。だが、米国では十数年前から、借金をせずに学位を取ることが非常に難しくなっている。
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ただし、それでも学位取得に関して「投資収益率(ROI、費用対効果)」を重視する人はほとんどいない。卒業生が就職し、一定の年数が経過して以降の収入を調べれば、大学ごとのROIの水準を割り出すことができる。

容易に想像できるとおり、STEM(科学、技術、工学、数学)分野で学位を取得すれば、その他を専攻するよりも高収入を得られるようになる。それは、現在の市場がテクノロジー関連の知識を特に必要とする状況にあるからだ。人文科学の価値がないというわけではない。

さらに、専攻課程だけでなく大学そのものについてよく調べることも重要だ。ROIは、大学によって大幅に異なる。この点に差が付く理由はさまざまだ。学費支援制度の有無や、大学のブランド価値にも影響を受ける。例えば、米国のアイビーリーグの卒業生は、就職に有利だとされている。それは、入学が難しく、最も優れた学生たちが通う大学だと一般的に考えられているからだ。
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ただ、それでも高収入を得られるのがアイビーリーグや有名大学の卒業生だけというわけではない。知名度は高くなくても優れた大学は、いくつもある。給与情報サイトのペイスケールが先ごろ発表した調査結果によれば、卒業生が中堅労働者になるころ(卒業からおよそ10年後)の年収(中央値)が最も高くなるのは、カリフォルニア州にあるハーベイマッド大学だ。マサチューセッツ工科大学(MIT)やスタンフォード大学ほどの知名度はなくても、工学などで一流の大学として知られている。

このランキングで上位に入った各校は、以下のとおりだ。

中堅労働者としての年収が最も高い大学トップ10

1位:ハーベイマッド大学/15万5800ドル(約1720万円)
2位:プリンストン大学/14万7800ドル
3位:マサチューセッツ工科大学(MIT)/14万7000ドル
4位:ニューヨーク海事大学/14万5100ドル
5位:米陸軍士官学校(ウエストポイント)/14万4300ドル
6位:米海軍兵学校(アナポリス)/14万3800ドル
7位:カリフォルニア工科大学(カルテック)/14万2500ドル
8位:バブソン大学/14万1700ドル
9位:ハーバード大学/14万700ドル
10位:スタンフォード大学/14万400ドル

忘れてはならないのは、メディアなどに取り上げられることが少ない大学でも、優れたプログラムを提供しているものはあるということだ。それらを見つけるためには、自分で努力して探す必要がある。さらに、そうした大学の大半は難関校でもある。入学を認められるには、優れた成績を収めていなければならない。

大学を選ぶときには、自分自身にとっての「適合度と価値」を最優先することだ。つまり、抱えることになる負債が最も少なくて済み、そして自分に最も適した大学を見つけるべきだということだ。学位を得る代わりに負う借金は、少ないに越したことはない。

編集=木内涼子

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