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I cover demographic, social and economic trends around the world.

Joseph Sohm / shutterstock.com

私たちは高額の給料を成功と結びつけて考えることが多い。だが、ある意味ではそれは間違っているのかもしれない。

ニューヨークやサンフランシスコに住む人は、ヒューストンやダラス-フォートワースで同じ職業に就いている人より高額の給料をもらっているだろうが、生活費を含めて考えれば、南部で同じ仕事をする方が暮らし向きは楽かもしれない。

米シンクタンクのセンター・フォー・オポチュニティー・アーバニズムはこのほど、独自に考案した「生活水準指数」に基づき、名目賃金と生活費のバランスから、同額の給料で最も暮らしが楽になる米国の大都市統計圏を割り出し、ランキングを作成した。

この指数は、商務省の経済分析局が公表する人口50万人以上の107の大都市統計圏の消費者物価地域差指数(RPP)にその地域の平均的な住宅価格、全米の持ち家率(63%)を加味したものとなっている。

この指数に基づいて各大都市圏を比較したところ、それぞれの地域で暮らす世帯の家計状況には、非常に大きな差があることが分かった。生活費の増加を上回るペースで賃金や生活水準を引き上げたいのはどの地域も同じだが、成果はまちまちということになる。

上位10都市圏は?

ランキングの1位は世界の技術革新の首都、シリコンバレーの大半を含むカリフォルニア州のサンノゼだった。名目賃金での平均年収は107の大都市圏の中で最も高い11万6868ドル(約1320万円)。この金額は全米平均の2倍に当たるほか、2番目に平均年収が多いコネチカット州のブリッジポート-スタンフォードよりも3万1000ドル高い。

ただ、サンノゼ大都市圏の生活費はその他の地域に比べて圧倒的に高額だ。法外な不動産価格が主因となり、全米平均を60%近く上回っている。そのため、生活費を考慮した場合、この地域の実質的な平均年収は6万7485ドルとなる。

テクノロジー関連の企業が集中するその他3つの大都市圏も、トップ10に入った。マサチューセッツ-ニューハンプシャー州のボストン(7位)とワシントン州のシアトル(9位)では多額に上る生活費を、高額の給料が補っている。ただ、3位のノースカロライナ州のダーラムでは、生活費は全米平均を少し上回る程度だった。

ランキングの2位は、昨年と同じヒューストン。生活費は全米平均より9%高いが、平均年収はそれを20%近く上回っている。以下、実質的な平均年収が高い米国の大都市圏トップ10を紹介する(金額は平均年収:左が名目賃金、右が調整後)。

1. サンノゼ(カリフォルニア州)
11万6868ドル(約1320万円)/6万7485ドル(約766万円)

2. ヒューストン(テキサス州)
6万4055ドル/5万8401ドル

3. ダーラム(ノースカロライナ州)
5万9974ドル/5万7380ドル

4. アトランタ(ジョージア州)
5万6912ドル/5万5631ドル

5. ブリッジポート-スタンフォード(コネチカット州)
8万5625ドル/5万5504ドル

6. デトロイト(ミシガン州)
5万7039ドル/5万5241ドル

7. ボストン(マサチューセッツ-ニューハンプシャー州)
7万3069ドル/5万4732ドル

8. ハートフォード(コネチカット州)
6万2753ドル/5万4248ドル

9. シアトル(ワシントン州)
6万9344ドル/5万4208ドル

10. ダラス・フォートワース(テキサス州)
5万8677ドル/5万4082ドル

生活費の負担が大きい地域から、より少ない出費で暮らせる地域に転居する人も多い。2010~16年の間に生活費が平均より25%以上高い10の大都市圏(サンノゼを含む)から転出した人は、およそ140万人に上った。一方、生活費が全米平均を下回る77の大都市圏には、同じ期間に200万人以上が転入している。

編集=木内涼子

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