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I cover health, medicine, psychology and neuroscience.

Antonio Guillem / shutterstock.com

私たちの大半は、音楽が気分を高揚させたり、創造力を高めたりする可能性があることを直感的に知っている。それを科学的に裏付けることになり得る新たな研究結果が、このほど米オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に発表された。

同誌電子版に9月6日に掲載された論文によると、前向きで気持ちが高まるような音楽を聴いた人はその他の種類の音楽を聴いた人に比べ、創造力に大幅な向上が見られたという。これについて、調査を行った研究者らは次のように述べている。

「創造力は科学的、技術的、文化的な革新の原動力であり、21世紀の鍵を握る主要な能力の一つと考えることができる」「だが、人間は創造力に関する危機に陥っている。われわれは全体的に、以前に比べて創造的な考え方をしなくなっている」

音楽が創造力に影響を与えている可能性を調査するため、研究チームは調査の参加者らに4種類の音楽のいずれかを聴いてもらった。一つは肯定的で高揚感があり、「幸福感をもたらす」音楽(ビバルディの「四季/春」など)。もう一つは、高揚感をもたらすと同時に否定的な「不安感をもたらす」音楽。さらに、「落ち着いた気持ちにさせる」(肯定的・高揚感を与えない)音楽、「悲しい気持ちさせる」(否定的・高揚感を与えない)音楽だ。

チームはその後、参加者たちに「拡散的思考」と「収束的思考」の力を測定するためのテストを受けてもらった。「拡散的思考」は、新たなアイデアを複数の問題解決策につなげていくための力を測るもので、ここでは一つの物から思い付くあらゆる物の名前を挙げてもらう「代替用途テスト」を実施した。

思考力を大きく分類した場合のもう一つの力である「収束的思考」については、複数の言葉からそれぞれに関連のある一つの言葉を見つける「遠隔心理テスト」を行った。例えば、「バー」「ドレス」「ガラス」を挙げ、これら全てに関連する 「カクテル」を導き出してもらうというものだ。

幸福な音楽だけが「違いを生む」

テストの結果、「幸福感をもたらす」音楽を聴いた人たちには、拡散的思考についてのみ高得点を獲得するという傾向が見られた。一方、その他の種類の音楽を聴いた参加者らの間には、こうした違いが見られなかった。

それほど驚くべきものとはいえない結果だが、神経学的にも「幸福感と高揚感をもたらす音楽、創造力の間には関連性がある」と考えられるということになる。では、それはなぜなのだろうか。研究チームは、音楽が思考の柔軟性に影響を与えている可能性があると見ている。

創造力を発揮することとは、私たちの通常の思考過程とは異なった考え方をすることであり、それが解決策となる新たな思考過程の発見につながっている可能性があるという。

音楽がその他の方法とどのように異なるのかを明らかにするためには、今後さらなる研究が必要だ。だが、音楽は比較的安価かつ容易に、医学から技術、芸術、そして政治まで、創造力の恩恵を受け得る全ての分野において、その力を高めるための一つの方法となる可能性がある。

編集=木内涼子

 

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