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現在求職中です。面接は、会社側が私を吟味するのと同様に、私がその会社を吟味する機会なのだということは、重々承知しています。10年前、経営体制がずさんで恐怖心に支配された会社に入社しひどい経験をしたので、同じことは繰り返したくありません。
「弊社で働きたい理由は?」という質問は苦手です。面接に来たからといって、私がその会社で働きたいとは限りません。面接官を否定して「ちょっと待った。私はここで働きたいとは言っていません!」と言うような無礼をはたらくことなく回答するにはどうすればいいのでしょうか?
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ゴードンへ
その通り、「なぜここで働きたいのか?」は厚かましい質問だ。面接に来たからと言って、その会社で働きたいと思っているとは限らない。また、面接に呼んだからと言って、会社もあなたを雇いたいと思っているとは限らない。会社が面接を設定したのと同じ理由で、あなたも面接に来ている。その理由とは、相手のことをもっと知ること。
面接官の多くは、十分な訓練を受けていない。面接官は、大昔から存在する定型文通りの、陳腐で思慮のない質問をする。あなたがもしその会社にまだ入社を希望していて、実際に採用されれば、その会社に対して部外者だった時よりも大きな影響力を持てる。ゆくゆくは、採用プロセスをより現代的で人間味のあるものにするための手助けをできるかもしれない。
面接官の誤った思い込みを訂正する必要はない。あなたが会社についての知識を持っていることを明示できる回答をしよう。実際、求職者の大半は、面接の前にあまり下調べをしていない。面接の前には、しっかりとした調査に加え、時間をかけてその仕事に就いた自分をイメージしよう。
仕事についての今ある知識を総動員し、その職に就いた自分を想像して、起こりうる課題やチャンスについて考えよう。
この質問を受けたら、自分が会社について学んだことを面接官に伝えるための機会として捉えよう。例えばこんな具合に。
面接官:なぜ弊社で働きたいのですか?
あなた(「ここで働きたいと誰が言った?」と言いたい衝動を抑えて):御社については、リクルーターのリックさんからお電話を頂くまであまり存じ上げておりませんでした。御社について調べ、そのビジョンとこれまでの成功に感銘を受けました。私はジルコンをちりばめたピンセットの製造により深く関わりたいと興味を持っておりまして、御社もこれに大きく注力していますね。
(例はここまで)
この質問に答える時には、自分が会社について知っていることを示すだけでよい。もし求職活動で希望を失って、自分よりも他の候補者の方が資質や需要があるのではと心配し始めたら、元気を出そう! 候補者の大半は、面接に準備なしのぶっつけ本番で臨む。あなたは逆のアプローチを取ろう。面接の前に、会社について、可能な限りすべてのことを調べ尽くすのだ。
そうすれば「なぜ弊社で働きたいのですか?」という質問にたじろぐことは決してない!