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2017.07.29 15:30

機械式時計の魅力が詰まった高度な技術「超複雑機構」

ヴァシュロン・コンスタンタン レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860

ヴァシュロン・コンスタンタン レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860

時計の価格を決める際、もっとも重要となるのはケース素材ではなく、そのケースに収められた機構である。もちろん、プラチナ、ゴールドといった高級素材を使用することで価格はアップするのだが、全体に占める割合は機構には及ばない。

それは、大前提としては機械式であること。機械式時計は、職人の手で一つひとつ機械が組み上げられていくことから、2針、3針といったモデルでもそれなりの価格に設定される。そして、機械の細かさ、複雑さといった技術難度が高くなるにつれ、それは上昇カーブを描くことになる。

そして、その最高峰に位置づけられるのが、コンプリケーションウォッチ=複雑機構と呼ばれる時計である。

コンプリケーションウォッチとは、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー、ミニッツリピーターなどといった機構のことを指す。ただし、その中には、クロノグラフやアラームといった機構は含まれない。また、カレンダー表示に関しては、「月」「日」「曜日」と3つあるものをトリプルカレンダーと呼ぶが、この機構もコンプリケーションとは呼ばない。

ただし、クロノグラフにトリプルカレンダーが加わったり、トリプルカレンダーに西暦表示やうるう年の表示など、4つ目の機能が搭載される場合、それはコンプリケーションと呼ばれることになる。

さらに、トゥールビヨンとパーペチュアルカレンダーがひとつのケースに収まるなど、複雑機構が複数搭載されたものはグランドコンプリケーションとなる。これは部品の数も数百に及び、それを組み上げられる職人の数も少ないことから、その価格は超高額となることが多い。

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VACHERON CONSTANTIN / レ・キャビノティエ・シンフォニア・グラン・ソヌリ 1860

1時間、15分、1分ごとに時を知らせるミニッツリピーターに加え、15分毎および毎正時に自動的にチャイムを鳴らすグラン・ソヌリ機構を搭載した“鳴りもの”最高峰のモデル。[手巻き、18KWGケース、45mm径、価格は要問い合わせ 問:ヴァシュロン・コンスタンタン 0120-63-1755]

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BREGUET / マリーン エクアシオン マルシャント 5887

真太陽時と日常に用いる平均太陽時の差を知ることができる均時差に、トゥールビヨン、永久カレンダーを加えた新作。[自動巻き、PTケース、43.9mm径、2494万円 問:ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211]

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JAEGER-LECOULTRE / ハイブリス・メカニカ・グラン・ソヌリ

13もの新しい特許が申請された究極のキャリバーを搭載。ビッグベンのメロディーを忠実に再現し、従来のソヌリより長い時間、音を奏でることができる。[手巻き、18KWGケース、44mm径、価格は要問い合わせ 問:ジャガー・ルクルト 0120-79-1833]

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GREUBEL FORSEY / GMT 5N レッドゴールド

ダイヤルにおかれた360度自転する地球が、世界時間、昼夜時間を。さらに世界24都市の夏、冬時間が表示されている。トゥルビヨン搭載モデル。[手巻き、18K 5N RGケース、43.5mm径、60,920,000(予価) 問:ヴィタエルーキス 03-6264-5685]

文=福留亮司

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