7. アンドリュー・S・グローブ
“正しい野心というのは、会社の勝利を第一の目標とし、その副産物として自分の成功を目指すものである”
インテルの元CEO。グローブは組織の成長を第一とし、アウトプットを最大化するための仕事の基本原理を追求。議論相手を徹底的に叩きのめすやり方には反発も多いが、シリコンバレーでは、部下の能力を最大限に引き出すマネジメントとして高い評価を得ている。著書はマーク・ザッカーバーグなど起業家たちに読み継がれ、大きな影響を与えてきた不朽の名著。
書籍『HIGH OUTPUT MANAGEMENTー人を育て、成果を最大にするマネジメント』
(アンドリュー・S・グローブ著/邦訳:日経BP社)
8. ハワード・シュルツ
“私の父親が一度は勤めてみたかったような会社をつくりたかったのだ”
スターバックスの創業者、シュルツはニューヨークはブルックリンの労働者の家庭に生まれ、苦しい暮らしのなかで、厳しい労働環境で働く両親を見て育つ。父親が仕事中に事故でけがをしたとき、補助も保障もなく職を失った経験が起業の原点のひとつ。1982年にスターバックスに入社。87年に同社を買収した。会社=家族のような温かみのある会社を目指した。
書籍『スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則』
(ハワード・ビーハー著/邦訳:日本経済新聞出版社)
9. サム・ウォルトン
“私がやったことの大半は、他人の模倣である”
売上高世界第1位の小売業ウォルマートの創業者。27歳のときに雑貨屋を買収し、チェーン展開を開始。当時の小売業の出店方式の“逆”をいく大型店を地域に出店する「ドミナント方式」をいち早く導入した。一方で、競合他社の優れたところは積極的に取り入れる効率経営を推進。それを積み重ねることで“逆”に模倣困難な価値を生み、シアーズやKマートを抜いた。
書籍『私のウォルマート商法ーすべて小さく考えよ』
(サム・ウォルトン著/邦訳:講談社)
10. ドナルド・トランプ
“時として、最高の投資とは、しなかった投資だったりするものだ”
第45代アメリカ合衆国大統領。世界中でホテルやゴルフ場などの不動産開発を手がけ、1983年に現在の超高層ビルのトランプ・タワーを完成させた。歯に衣着せぬ発言で世間を沸かすことを好むが、仕事へのポリシーは明快。「最高の人材しか雇わない」「情報を手に入れることが重要で、かたっぱしから人に会いに行け」「1日3時間は内省しろ」と言っている。
書籍『トランプー最強の人生戦略』
(ドナルド・トランプ著/邦訳:きこ書房)
11. アンドリュー・カーネギー
“卓越した成功へたどり着くには、自身がその道を極めることだ”
スコットランド生まれのアメリカの実業家、カーネギーは12歳で紡績工場に就職。叩き上げで仕事を覚え、転職した電信会社ではモールス信号を耳で聞き分ける特技を身につけて異例の早さで電信技師に昇格、18歳で責任者となる。鉄道会社に移ると、まだ普及していなかった寝台列車の開発に借金をして出資し、成功。それを鉄鋼会社に再投資して財を成した。
書籍『カーネギー自伝』
(アンドリュー・カーネギー著/邦訳:中公文庫)
12. アルフレッド・P・スローンJr.
“価値のあること、それも新しいことや今までにないことに挑戦する者は、それに伴う壁を乗り越える気概や野心を持たなくてはならない”
ゼネラルモーターズ(GM)の元CEO、スローンJrは1920年代に経営危機に陥ったGMを短期間に立て直し、世界最大の企業に育てた。既存車種を毎年モデルチェンジするマーケティング手法を確立する一方で、利益率を上げる会計手法の導入は、労働者をコストを消費する存在としか見ていないと批判された。著書はビル・ゲイツが「経営書の最高傑作」と絶賛。
書籍『GMとともに』
(アルフレッド・P・スローンJr著/邦訳:ダイヤモンド社)