サンドバーグは元勤務先の米グーグルでは国際オンライン販売運営担当副社長を務めた。前著の『リーン・イン』はベストセラーとなり、働く女性をめぐる世界的運動を巻き起こした。サンドバーグはフェイスブックに加え、ウォルト・ディズニー・カンパニー、ウィメン・フォー・ウィメン・インターナショナル、ワン、サーベイモンキーの役員を務める。
グラントは米ペンシルベニア大学ウォートン校で過去5年間にわたり最も評価の高い教授に輝いており、『Originals』と『Give and Take』の著作はいずれもベストセラーとなった。世界で最も影響力のある経営思想家50人を選ぶラインキング「Thinkers50」で25位に入り、米国心理学会や米国国立科学財団からはその傑出した学術的功績を認める賞が授与されている。
筆者:『オプションB』を2人で書こうと決めた理由は何ですか? 読者には何を学んでほしいと考えていますか?
サンドバーグ:夫のデーブが急死した後、子どもたちのために何ができるか、どうすればこの終わりの見えない空虚な悲しみから立ち直ることができるかをアダムに相談しました。最終的にフェイスブックへの投稿で自分が経験していることを共有したところ、あふれんばかりの反応に圧倒されました。人々は私への同情の気持ちを伝えるだけでなく、自分たちの苦難についても共有し、互いに支援の手を差し伸べたのです。
私たちは皆、困難に直面しますが、それについて話したがらないことが多いです。死だけではありません。失業、がん、流産など、ほぼ全ての苦難には、苦しんでいる人と、その人に慰めを与えられる人を沈黙させてしまう力があります。アダムと私がこの本を書いたのは、この沈黙を破り、人々が自分自身や他者の中に回復力を育てる助けになればと思ったからです。