筆者:「友情のプラチナルール」とは何でしょうか? またお二人はどのようにそれを実践していますか?
グラント:人を支えるということに関して、私の考えをがらりと変えるきっかけとなったことがあります。少し前に同僚が夫を亡くしました。数か月後に彼女の様子を知るため連絡を取ったとき、昔彼女のために書きながらも本人には見せていなかった推薦状を添付しました。
彼女は返信で、夫が生前に自分の仕事を熱心に支えてくれていたこと、そして私からの推薦状を見て仕事を継続する意義を感じることができたと言ってくれました。以前だったら彼女に推薦状を送ろうとは思いもしなかったでしょうが、シェリルの経験から、誰かを亡くした後でも人生には良いことがあるのだと思い起こさせることが、どれほど大切か気づきました。
サンドバーグ:黄金ルールは、自分が扱ってほしいように相手を扱うこと。一方のプラチナルールは、相手が扱ってほしいと思うように扱ってあげることです。
フェイスブックでの業務に集中できないと感じたとき、上司であり友人でもあるマーク・ザッカーバーグは私が必要な休暇を取れるよう配慮してくれただけでなく、職場に復帰した後に私がした特定の発言について、的を射ているとわざわざコメントしてくれました。これにより、私は自信を取り戻すことができました。現在、私の同僚が私生活でつらい状況にあるときは休みを与えるだけでなく、仕事を称賛するようにしています。
筆者:お二人が考えるキャリア上での最善のアドバイスは何でしょう?
グラント:回復力は、批判を常に受け入れられるかどうかにかかっています。私は早い段階で同僚から、否定的なフィードバックを受けたときには、自分がどのようにうまくそれを受け止めるか評価すべきだと教わりました。自分の受容力を評価するようになれば、より慎重に話を聞くようになるでしょう。
サンドバーグ:回復力は私たちのキャリアにおいて非常に重要です。キャリアの中で失敗や拒絶を全く経験したことのない人に、私は会ったことがありません。アダムと私は職場でどのように回復力を育てるかの研究に多くの時間を費やしました。
教訓の一つは、つらいときにその痛みを近しい同僚から隠す必要はないと知ることです。人生の悩みを隠すのには非常に多くのエネルギーを使うことを、私は学びました。
もう一つのアドバイスは、自分の成長を支援してもらうよう人に求めることです。私がよく使う例にフェイスブックの同僚、キャロリン・エバーソンがいます。彼女は自分の業績評価を組織の2400人と共有しています。自分がどのように改善に取り組んでいるかを皆に知ってほしいからです。