ウェイト・ウォッチャーズは2016年9月に株価が下落し、ジム・チェンバーズが辞任して以来、CEOが空席になっていた。このニュースを受け同社の株価は時間外取引中に13%上昇した。
グロスマンは2008年にHSNのCEOに就任し、Eコマース業界の重鎮となった。ショッピングチャンネルにライブコンサートを取り入れ、売主にP.ディディやセリーナ・ウィリアムズを起用するなどして、テレビ通販の人気を復活させた人物だ。グロスマンの在任中に視聴者が急激に増え、デジタルの売上はHSNの総売上36億ドル(約4010億円)の半分を占めるまでになった。
「グロスマンはその華々しいキャリアにおいて大手ブランドらとコラボし、先見の明を持って消費者の好みをイノベーションにつなげてきた」とウェイト・ウォッチャーズの取締役会長で大株主のRay Debbaneは述べた。
ラルフローレンやナイキ、トミーヒルフィガーにも在籍した経験のあるグロスマンは、企業イメージ向上のために広告にセレブを起用する方針を引き継ぐと見られる。ウェイト・ウォッチャーズには2015年に、人気司会者オプラ・ウィンフリーが出資し、同時にブランドアンバサダーに就任したことで株価の急騰につながった。
他にもジェニファー・ハドソン、ジェシカ・シンプソン、そしてジェニー・マッカーシーなどのセレブが広告塔になったことがある。
設立は1963年の「ダイエット業界の老舗」
1963年に創設されたウェイト・ウォッチャーズは近年、フィットネス・トラッカーや自宅でもできるダイエットなどの人気に押されて苦戦している。しかし2016年第4四半期には黒字に転じ、会員数も8%増の260万人となった。2017年には株価が2倍に上昇している。
グロスマンは「企業の次の変革を率いることができることをうれしく思っている。個人的にもキャリアの観点からも、人々がより健康的で幸せな暮らしを実現することを助けたい」とコメントした。